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噴火警戒 箱根山との共生(上)ロープウェイ 影響回避へ試行錯誤

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神奈川新聞  2004年06月06日公開  

大涌谷駅まで延伸された箱根ロープウェイのゴンドラに乗り込む観光客=1日、桃源台駅
大涌谷駅まで延伸された箱根ロープウェイのゴンドラに乗り込む観光客=1日、桃源台駅

 掲げた目標は、ほぼ達成できた。4月29日から5月5日までの大型連休中、箱根町・芦ノ湖畔にある箱根ロープウェイ桃源台駅からの乗客数は、1日平均約3千人を記録。初日は天候に恵まれず、5月4日は強風で運休したものの、大涌谷駅までの「空中散歩」を楽しもうという観光客が国内外から数多く訪れた。

 営業開始前から乗車待ちの列ができた1日。横浜市神奈川区の専門学校生、武山泰敏さん(31)は噴煙が立ち上る大涌谷を窓外に見つめ、火山地域ならではの奇観を満喫した。「外に出たかったが、それでも楽しめた。延伸されて良かった」。火山活動のリスクを懸念した昨夏は箱根への旅行を取りやめていた。

 運行会社にとっても、この1年は「想定外」の連続だった。昨年5月6日。気象庁が箱根山の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き上げたのが始まりだった。

 山体直下で微小な火山性地震が多発、中心の大涌谷で地表から噴出する蒸気の勢いが激しくなった。火山の息吹を眼下に望める独特の景観が売りのロープウェイは、町が敷いた大涌谷周辺の立ち入り規制の影響で桃源台-早雲山間の全線運休を余儀なくされる。

 「箱根山は老齢の火山なので活発な活動は起こさないと聞いていた。だから、心の準備はできていなかった」。ロープウェイの施設管理を担当する索道部主査の渡邊敬介さん(42)が吐露する。

 その後さらに活発化した活動は、いったん沈静化。終息の期待が高まりかけた6月29日、観測史上初の噴火が起き、翌30日に警戒レベルは3(入山規制)に引き上げられた。規制範囲は拡大。5月中旬から週3回行っていた設備点検も認められなくなり、「何もしようがなくなった」(索道部業務課の勝間田誠課長)。

 それでも、

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