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こうちゃんの命、未来につなげ 心臓移植へ相模原で広がる支援の輪

社会 神奈川新聞  2016年05月04日 02:00

拘束型心筋症のため、渡米しての心臓移植を目指す康祐ちゃん=4月(「こうちゃんを救う会」提供)
拘束型心筋症のため、渡米しての心臓移植を目指す康祐ちゃん=4月(「こうちゃんを救う会」提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)准教授の片坐(かたざ)宏一さん(55)の長男で、心臓移植が必要な康祐(こうすけ)ちゃん(4)=京都市在住=を助ける募金活動の輪が、JAXAのキャンパスがある相模原でも広がっている。渡米や手術などの費用として、目標金額は1億6千万円。だが、まだ4千万円近く足りない。宏一さんは「命が未来につながるよう、支援をお願いしたい」と訴えている。

 康祐ちゃんは1年半前、風邪で病院にかかった際、厚生労働省指定難病である拘束型心筋症と診断された。心臓の筋肉が硬くなり、ポンプ機能が低下する病気で、元気そうにしていても突然死することが多く、病状は悪化すると一気に進行する。有効な治療法はなく、ペースメーカーを埋め込んだものの最終的には心臓移植するしかないという。

 臓器提供者が少ない国内の現状に、宏一さん夫妻は海外での移植を目指すことを決意。米国カリフォルニア州のロマリンダ大学病院が受け入れを承諾し、昨年12月に宏一さんの友人たちが「こうちゃんを救う会」を結成。振込口座を開設したほか、大阪や東京、岩手などそれぞれの住む地域で募金活動を始めた。

 宏一さんの勤務先であるJAXAも今年2月のエックス線天文衛星アストロH打ち上げで相模原キャンパスがパブリックビューイング会場になった時に、募金呼び掛けのポスターを掲示して協力。それを見たJR淵野辺駅前の商店街が募金箱を店に置いたり、地元の大野北地区自治会連合会が回覧板で告知したりするなど支援の輪が広がり、小田急線相模大野駅前で街頭募金も行った。

 4月中旬までに1億1488万円余りが集まり、受け入れ病院へ前払い預かり金の100万ドルを支払うことができ、ビザ申請など渡米手続きに入った。宏一さんは「渡航費や滞在費の分はないが、とにかく手術を受けられる態勢にしたいと(手続きを)決断した」と説明する。

 順調に手続きが進んだとしても渡米は5月下旬以降になる見込み。また、移植が実現したとしても、感染症を発症するなど術後の経過次第で目標額以上に費用がかかる場合もある。

 5月は康祐ちゃんの誕生月。「康祐は『ケーキにろうそくを5本立ててね』と、未来を疑っていない」と宏一さん。ならば家族や仲間も信じて行動するだけだ。

 問い合わせは、「こうちゃんを救う会」ホームページか、同会事務局電話090(8383)1190=午後6~9時。


「移植実現まではまだ道半ば」と語る父親の片坐宏一さん
「移植実現まではまだ道半ば」と語る父親の片坐宏一さん

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