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老舗料亭をゲストハウスに再生へ 横浜

経済 神奈川新聞  2016年04月20日 02:00

改修工事に入る前の金沢園=横浜市金沢区(喜多社長提供)
改修工事に入る前の金沢園=横浜市金沢区(喜多社長提供)

 横浜市内の老舗料亭をゲストハウスに再生させるプロジェクトが展開されている。外国人向けシェアハウスを都内などで運営するエー・アイ・ジェイ(東京都)が、歴史的価値の高い建物の有効活用を提案。話題のインバウンド(訪日外国人客)を取り込み、地域を盛り上げていきたい考えだ。

 料亭は1916年創業の金沢園(横浜市金沢区)。前身は現在の桜木町にあった料亭「満月」で、30年に金沢園に名を変え現在の場所に移転。当初は旅館やレジャー施設としての機能も備え、歌人与謝野晶子が訪れたことでも知られる。

 木造2階建てで入母屋造りの建物は国の登録有形文化財にも指定されている。ゲストハウスでは、1、2階の17~67平方メートルの8部屋を居室として利用する想定。部屋や季節によっては窓から桜や紅葉を眺めることもできる。料亭の調理場を改装しレストランも併設。地元産の魚介類や野菜、クラフトビールなどをそろえる予定だ。オープンは6月ごろを目指す。

 構想のきっかけは、創業100周年を迎えるタイミングで「建物を違う形で後世に残せないか」と金沢園の4代目が模索していることを同社の喜多正顕社長(35)が知人の建築家や横浜市の職員から伝え聞いたこと。喜多社長は「横浜の歴史、文化を肌で感じられる魅力的な建物を国内外に発信したい」との思いから、シェアハウス運営のノウハウを生かそうとゲストハウスとして再生させるプロジェクトを考案した。

 「近隣には横浜・八景島シーパラダイスや海の公園など、魅力的な観光スポットがある。宿泊施設ができれば大勢の観光客が訪れるはず」。少子高齢化や人口減の課題を抱える金沢区にインバウンドを取り込み、地域全体を地方創生のモデルにしたいと考えているという。

 宿泊料金は部屋によって異なり、最安で7千円(2人利用)の予定。当初の1年は稼働率7割を目標としている。

 金沢園の4代目も「建物が変わらず愛される存在であってほしい」とプロジェクトを応援。横浜出身の喜多社長は「横浜に貢献したい思いがずっとあった。難しいプロジェクトだが、意義のある挑戦。歴史的価値のある建物を次の100年まで残していきたい」と力を込める。

 改修・初期費用は3900万円。このうち400万円はクラウドファンディングで募っている。支援希望者は同サイトhttps://readyfor.jp/projects/7379へ。問い合わせは、エー・アイ・ジェイ電話03(3818)0123。


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