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熊本地震、県内企業全力で支援 現地の声聞き知恵

経済 神奈川新聞  2016年04月19日 02:00

通所介護施設で炊き出しのおにぎりやみそ汁が提供され、一息つく被災者=17日、熊本市南区(ツクイ提供)
通所介護施設で炊き出しのおにぎりやみそ汁が提供され、一息つく被災者=17日、熊本市南区(ツクイ提供)

 14日夜に発生した熊本地震は、その後も大きな地震が続き、自動車産業にも影響が出た。一方、被災地支援に動く県内企業も相次いだ。

入浴サービス提供


 通所介護施設を全国展開するツクイ(横浜市港南区)は17、18の両日夕方、熊本市内の施設で炊き出しや無料の入浴サービスを実施。温かいみそ汁やおにぎりを各日100食以上提供した。同社では阪神大震災以降、大規模災害の際には現地対策本部を立ち上げ、飲料水や食料などを他地域から融通するシステムを構築。熊本地震では、日中はトイレを貸し出し。夜間には車で寝泊まりする被災者向けに駐車場を開放した。

 熊本県内の6施設は18日までに営業再開したが、「活発な地震活動に高齢者の不安は尽きない」と津久井宏社長は心配を募らせる。「少しでも安心して過ごしてもらえるよう全社を挙げて取り組んでいる。地域向け支援活動と併せ、今後も状況に応じた支援を展開したい」とコメントした。

収束後の増産期待



 「売り上げに大きく影響する」。トヨタ自動車の県内大手ディーラー神奈川トヨタ自動車の担当は話す。トヨタは地震の影響で部品供給が滞り、大半の国内自動車組み立て工場の操業を18~23日、段階的に停止すると発表。高級車レクサスを生産する福岡の工場も15日から操業を見合わせている。同社は2月、爆発事故の影響で国内全工場での組み立てを停止した。“ダブルパンチ”といえる。

 24日以降の稼働は、今後の部品の供給状況などで判断するという。「収束時期が読めず、先が全く見通せない」と担当者。ただ、東日本大震災などを例に収束後の増産に期待を寄せ「顧客に極力影響が及ばないようにしなければ。しっかりと事情を説明していく」。

 日産自動車(横浜市西区)の子会社・日産自動車九州の福岡県内の工場では、本震とされる16日未明の揺れで組み立てラインの車体が数台落下した。16日の出勤は急きょ取りやめたが「在庫確認や部品調達の見通しが立った」といい、18日からは操業を再開。

 同工場は「ノート」や「エクストレイル」など人気車種を手掛けるグループの中核工場の一つで、日産は「造れる車種を随時、精査しながら(計画に影響が出ないように)生産対応を進めていく」と語った。

強みを生かし支援


 一方、強みを生かして被災地を支援する企業も出てきた。蓄電池製造の古河電池(横浜市保土ケ谷区)は、自社などが手がけた水を注ぐだけで発電する非常用電池「マグボックス」110個を現地に発送。避難所運営にあたる自治体や医療関係者の電源としての活用を想定。同社幹部は「ものづくりの延長で被災地の役に立てれば。現地の声を聞きながらさらに対応も考えたい」と述べた。

 ソフト開発の富士ソフト(横浜市中区)は被災自治体や企業向けにスマートフォンやタブレット端末から利用可能なクラウドサービスを無償開放。閲覧の範囲を決められるなどセキュリティーも万全で、個人情報など機密性の高い情報共有に活用できる。「情報や写真の即時共有でも活用いただければ。IT企業としてできる支援を今後も検討していく」と坂下智保社長。

 メガネスーパー(小田原市)は、熊本県内で4店舗を運営。一部はガラスが割れるなどしたが、16日午後からいずれも通常通り営業する。そのような中、「メガネスーパーくまなん店」(熊本市)で眼鏡の無料調整・修理、使い捨てコンタクトレンズやケア用品の無料配布を17日から実施している。担当者は「眼鏡やコンタクトレンズは水や食料などに次いで需要が高まると思う。被災地の皆さんを支援したい」とした。


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