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富士通が物流情報システム構築へ ベトナム進出企業向け

経済 神奈川新聞  2016年04月07日 02:00

ベトナム・ホーチミン市内にあるエースコックの現地子会社の工場。富士通とともに今年から同市で物流改善のシステム構築に着手する(エースコック提供)
ベトナム・ホーチミン市内にあるエースコックの現地子会社の工場。富士通とともに今年から同市で物流改善のシステム構築に着手する(エースコック提供)

 富士通(本店・川崎市中原区)は即席麺のエースコック(大阪府)と共同で、ベトナム進出の日系企業が共同利用できる物流情報システムの構築に乗り出す。6月からエースコックの現地子会社の物流で試行し、2017年の本稼働を目指す。成長市場とされる同国だが物流面での課題が多く、取り組みを通じて両社や日系企業の商機拡大につなげる考えだ。

 同システムでは現地物流業者から車両設備や運行記録といった情報を収集し、業務の「見える化」や効率的な配車計画の作成などにつなげる。設計にあたる富士通は「無駄な車両の手配をなくし、車両の積載率や実車率を向上させるなどし、物流の品質向上、コスト低減を目指していきたい」と意気込む。

 今回の取り組みの背景には、経済発展を続けるベトナムでは自動車部品メーカーなど日系企業が多く進出する一方、物流は現地企業頼みで自発的に改善を図るのが難しい現状があることが大きいという。

 エースコックは同国での即席麺販売で年間30億食を売り上げるトップメーカーで、現地子会社では毎日400~500台の配送車両を使用。しかし、配車やデータ管理を手作業で賄う非効率がまだ多く残るとされる現地業者に委ねる中、「大量の商品を少ない車両で効率良く運ぶといった物流最適化やコスト低減が取り組むべき課題となっていた」(エースコック)という。今回、システムを実証したい富士通と狙いが一致し、協業につながった。

 5月までに試行用のシステムの準備を進め、6月から富士通の現地子会社が運用をサポートしながら、エースコックの現地子会社の物流でシステムを試していく。実用性を確認した上で、日系企業にシステムの共同利用を募り、17年3月から本稼働に移行する計画。

 富士通は「成長が続くベトナムでの物流改善を図っていくことで日系企業の現地ビジネスの拡大を後押ししていくことにつながればいい」。エースコックは「商品品質を追求するとともに安全安心な物流を実施することでベトナムの食卓にさらに貢献していきたい」と期待を語った。

 富士通では今後、ベトナムでの取り組みの他にも、ミャンマーなど東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟地域でも同様のシステム検証を通じ、地域展開を視野に入れる。


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