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使命感引き継ごう 横浜発展に貢献 故・田村明さんしのぶシンポ

経済 神奈川新聞  2016年04月04日 02:00

都市プランナー田村明さんの業績や思想的背景などについて語り合ったシンポジウム=県民ホール
都市プランナー田村明さんの業績や思想的背景などについて語り合ったシンポジウム=県民ホール

 横浜の都市の骨格づくりに大きく貢献した故・田村明さん(法政大学名誉教授)の功績や人柄などについて語り合うシンポジウム「田村明からのメッセージ」が3日、横浜市中区の県民ホールで開かれ、約190人が出席した。講演では親交のあった都市プランナーの簑原敬さんが田村さんの仕事について「日本で唯一、横浜市を世界標準の都市計画の高みに引き上げた人」と位置づけ、「彼の使命感を引き継いでいくことが大切だ」と話した。

 NPO法人「田村明記念・まちづくり研究会」の主催。田村さんは1968年、飛鳥田一雄市長(当時)に請われ横浜市入庁。戦後復興が遅れていた横浜で、みなとみらい21(MM21)地区や港北ニュータウンなど「六大事業」を打ち出し、推進した。高速道路の地下化や歴史的建造物の保存活用など、10年余りの在職中にその後の横浜の発展に多大な軌跡を残した。2010年1月、83歳で死去。

 シンポでは、行政の縦割りを排し、総合的な視点でまちづくりを進める「田村イズム」を支えてきた元市助役の広瀬良一さんが登壇し「組織には、権限はあるが現場の実態をあまり知らない上司がいる。田村さんは(両方を備えた)偉大なリーダーであり上司だった」と振り返った。

 遺された著作などから田村さんの思考を研究してきた横浜市立大学の鈴木伸治教授は、既存の権威や権力への批判精神、弱者への視点などの背景に、無教会派のキリスト教徒であったことを指摘した。簑原さんは「田村さんの生きざまこそが最大のレガシー(遺産)。くい打ちデータ改ざんなどモラル喪失が社会にまん延する中で、現場で勇気を持って必要と信じることをやることが大切だ」と話した。 


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