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横浜・大岡川 安全航行呼び掛け
花見航路 SUP急増

話題 神奈川新聞  2016年04月01日 14:25

大岡川を利用する船舶に安全航行を呼び掛ける横断幕=横浜市中区
大岡川を利用する船舶に安全航行を呼び掛ける横断幕=横浜市中区

 桜の名所で横浜中心部を流れる大岡川に水上スポーツ愛好家が急増し、水難事故を危ぶむ声が上がっている。増えているのは初心者でも手軽に楽しめるスタンドアップパドルボード(SUP)。4月2、3日の「大岡川桜まつり」は多彩な船で混雑するだけに、地域の活動団体は安全航行を呼び掛けている。

 大岡川両岸の桜並木は川にせり出しており、川面から見上げた満開の桜は幻想的で人気だ。春を迎えて屋形船や遊覧船、プレジャーボートが頻繁に航行する。

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区の近くで自然を堪能できるとあって10年ほど前からカヤック愛好家が増え始め、最近は週末を中心にSUP利用者が急増。初心者にはガイドによる指導が欠かせないカヤックと比べ、ボードに立ってパドルでこぐSUPは手軽に乗れ、安価で購入できるようになったことから湘南などで人気が高まっている。

 河川の航行は原則、自由だ。SUPなどが事故やトラブルに巻き込まれることを防ぐために「大岡川桜まつり」実行委員会は安全航行を呼び掛ける横断幕を橋に設置した。

 大岡川は穏やかな水面が続く半面、幅が狭く航行水域が限られる。エンジンやモーター付きの動力船は、水深のある中央付近を航行せざるを得ない。

 町内会や商店会、市民団体などでつくる「大岡川川の駅運営委員会」は2015年7月、利用者増を受けて自主ルール「大岡川安全航行ガイド」をまとめた。

 SUPなどは右側通航や動力船に速やかに進路を譲ること、上流に向けて通航する側が航路を譲ることなどを定めた。一方、動力船は自らが起こす引き波でSUPやカヤックが転覆する危険があるため微速航行することなどを決めた。

 運営委は「水域を利用する人たちは互いに譲り合い、安全で楽しく利用するために常に努力しないといけない」と定めており、これまでに大きな事故は起きていないという。

 こうしたルールとは別に大岡川のSUP団体は「船との距離が近い川で落水すると大事故につながる」として、ライフジャケットを常時着用する動きを進めるが、湘南などから来る利用者は着用しない人がおり、対策に苦慮している。

 SUPが盛んな湘南ではサーフィンと同様にライフジャケットを着る習慣がない。大岡川ではSUPが体から離れないようにリーシュと呼ばれるひもの着用も呼び掛けるが、浸透はいまひとつ。地元団体は「湘南とのカルチャーの違いに戸惑うことがある。川ならではのルールがあることを知ってほしい」と明かす。


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