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撚り糸発祥、語り継ぐ 元組合員が石柱寄贈

カルチャー 神奈川新聞  2016年03月24日 02:00

撚糸業の歴史を刻んだ石柱を寄贈した井上さん(左)と小野澤町長 (愛川町提供)
撚糸業の歴史を刻んだ石柱を寄贈した井上さん(左)と小野澤町長 (愛川町提供)

 愛川町発展の基礎を築いた撚糸(ねんし)業の歴史を後世に残そうと、3年前に解散した半原撚糸協同組合の元役員、井上愛司さん(86)=同町半原在住=が記念の石柱を町に寄贈した。

 石柱は縦横約20センチ、高さ約1・7メートル、生産の中心地だった半原の町有地に設置された。刻まれた「撚(よ)り糸発祥の地・半原」の文字は小野澤豊町長が揮毫(きごう)した。井上さんは同組合で常務理事などの要職を務め、同組合解散時の分配金を使って石柱を寄付したという。

 18日に行われた除幕式で、井上さんは「111年間続いた組合の先人の歴史を多くの人に伝えたいという思いがあった。石柱を建立できてうれしい」などとあいさつした。

 数本の糸をまとめて丈夫な糸を作る撚糸業は、町内では江戸後期に始まった。農地の少ない半原地域は早くから養蚕業が盛んなうえ、山に囲まれ、中央に中津川が流れる自然環境も撚糸業に必要な適度な湿度のためには合っていた。

 関東大震災の被害も乗り越えて設備の近代化を図り、戦後は全国の絹縫糸生産量の約8割を占めるまでに発展。しかし、バブル経済崩壊以降、生産拠点の海外移転などで経営状況が悪化、2013年に組合の解散に追い込まれた。


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