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大型マンションに新制度 保育所整備や協力金

政治行政 神奈川新聞  2016年03月11日 02:00

 マンション開発の増加に伴い急増する保育需要に対応するため、川崎市は10日、大規模なマンションに保育所の設置もしくは協力金の拠出を求める制度を創設することを明らかにした。いずれも強制ではないが、新たな要綱を策定し秋以降の運用開始を目指す。

 同日の市議会予算審査特別委員会で民主みらいの織田勝久氏(宮前区)の質問に答えた。市によると、東京都江東区や台東区などに制度があるが、県内では初めてという。

 小池義教こども本部長は「開発事業者に自主的な保育所整備をさらに促進するとともに、困難な場合に整備協力金の拠出を任意に要請できないか、他都市も参考に検討している」と説明。50戸以上の集合住宅を対象に「協力要請制度要綱」を策定する考えを明らかにした。制度の中身を固めた上で4月以降にパブリックコメントを行い、秋以降の実施を目指す。

 これまで市は200戸以上の集合住宅の場合、総合調整条例に基づき、開発事業者が事前届出書を提出した段階で保育所の自主整備を要請してきた。事前届け出の段階で自主整備の協力が得られない場合に協力金を求められるようにする。

 台東区は100戸以上の大規模マンションを対象に自主整備の協力が得られない場合に、1戸当たり30万円の協力金を求めている。

 川崎市内では武蔵小杉駅周辺や東急田園都市線沿線などでマンション開発が増加。共働き世代の流入が増えている。今年4月の保育所入所が内定していない保留者数は、利用申請者の増加により1月末集計で前年比271人増の3007人に上る。各区役所は現在、保護者のニーズに対応しながら定員に空きのある認可保育所や小規模保育などを案内している。

◆保育士家庭の入所難 利用調整基準で優先を

 首都圏で保育士確保が困難になっている問題で、保育士が自身の子どもの預け先となる保育所が決まらず働きに出られないケースへの対応をめぐり、10日の市議会予算審査特別委員会で議論があった。

 自民党の浅野文直氏(宮前区)が取り上げ、入所申請に対して就労状況や家庭事情を数値化して入所判定に用いる「利用調整基準」で、保育士などの職業を優先する必要性を訴えた。

 国は2月15日付で「就業継続による全体のメリットから保育士や幼稚園教諭の子どもの利用に配慮することも考えられる」と通知しているが、市は基準を見直す方針を示していない。

 この日も小池義教こども本部長が「来年4月の入所申請に向け、特定の職業を優先する考え方などについて、すべての利用者に公平な選考基準となるか研究したい」と述べるにとどめた。これに対し、浅野氏は「近隣他市が職業による優先度を設ければ川崎は一歩遅れる。ぜひ見直してほしい」と重ねて求めた。


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