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川崎中1殺害、18歳少年に4~8年求刑 弁護側「保護処分を」

社会 神奈川新聞  2016年03月08日 02:00

横浜地裁
横浜地裁

 川崎市の市立中学1年男子生徒殺害事件で、傷害致死罪に問われた無職少年(18)の裁判員裁判の論告求刑公判が7日、横浜地裁(近藤宏子裁判長)で開かれた。検察側は「被告を兄のように慕っていた男子生徒に一番の恐怖と絶望感を与えた」とし、懲役4年以上8年以下の不定期刑を求刑。弁護側は保護処分を求め結審した。判決は14日。

 少年は、主犯格の少年(19)ら2人と共謀し昨年2月、多摩川河川敷で男子生徒=当時(13)=の首をカッターナイフで切り付けて死亡させたとして起訴された。起訴された3人のうち男子生徒と最も親しく、事件では男子生徒を呼び出し、自らも切り付けたとされる。

 検察側は、少年が男子生徒を切り付けた行為は主犯格からの強い指示が原因と認めつつも、「自分に怒りが向くのを恐れ、自己保身から男子生徒を見捨てた。責任は決して軽くない」と強調。遺族の代理人も意見を述べ、「可能な限り重い刑罰を」と訴えた。

 一方、弁護側は「被告が切り付けたのは主犯格の少年から脅迫され、指示されたからであり、自発的、積極的な暴行ではなかった」と説明。事件の背景には少年の複雑な成育歴も影響しているとし、「少年院で育て直せば精神的な未熟さを改善し、保護処分での更生が見込める」と訴え、少年法55条に基づく家庭裁判所への移送を求めた。

 少年は最終意見陳述で「男子生徒には自分がしてきたこと、助けられなかったこと、本当に申し訳ありません。遺族には傷つけ、苦しい思いをさせてしまい、本当に申し訳ありません」と述べた。

 主犯格の少年は、殺人などの罪で懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定。傷害致死罪に問われた別の少年(18)は公判前整理手続き中で、公判の日程は決まっていない。

◆少年法55条 裁判所は審理の結果、少年院送致などの保護処分が相当と認める場合は判決を言い渡すのではなく、決定で事件を家裁に移送するという規定。決定の時点で未成年の被告が対象になる。移送を受けた家裁は再び調査し、少年の処分を決める。


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