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さがみ縦貫道、全面開通1年 沿線が物流拠点に

経済 神奈川新聞  2016年03月08日 02:00

【図】圏央道
【図】圏央道

 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の県内区間「さがみ縦貫道路」の全線開通から、8日で1年を迎える。縦に貫く交通の大動脈が県内に誕生し、主要な高速道路とつながったことで、縦貫道沿線地域には県外企業が次々と進出し、物流集積地が形づくられた。震災対応も視野にビジネスチャンスの拡大を促しており、地域経済活性化につながっている。

◆商機拡大、活性化も
 外資系物流会社グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(東京都港区)は開通直後の昨年4月に「GLP綾瀬」(綾瀬市)、6月に「GLP座間」(座間市)を相次ぎ完成した。綾瀬は始動と同時に都内の陸運業者が1棟全体に入居。座間も順調に稼働率を上げているという。

 物流に適しなかった場所が道路インフラの整備で物流集積地となる好事例。担当者は「テナントとなる企業の物流拠点の移転・集約ニーズが喚起され、入居につながった」。今後も沿線地域での事業機会をうかがうが、将来性に土地価格の上昇を懸念するほどだ。

 医療機器販売会社を傘下に持つメディアスホールディングス(東京都中央区)は昨夏、新たな物流拠点として沿線の大型物流施設「ロジポート橋本」(相模原市緑区)に入居した。建物の免震構造や電源供給体制の充実のほか、圏央道に近く、災害時には第1次緊急輸送道路となる国道16号に面している-、という点から、海老名から移った。

 注射器やX線フィルム、ガーゼなどあらゆる医療消耗品の病院や診療所への安定供給が使命だ。「開通で東日本大震災を機に策定したBCP(事業継続計画)の取り組みを一層アピールできるようになった」と若杉好洋・執行役員営業推進本部長。従来から医療用品を納めている近隣施設への納入量も増加したという。

 開通に先立つ2013年、24時間体制の大型物流拠点「厚木ゲートウェイ」(愛川町)の稼働を始めたヤマトホールディングス(東京都中央区)。主要都市間での当日配送を可能にする「ハブ拠点」に位置付け、圏央道を経由して東名や東北道などの幹線道路を活用する。スピード配送の需要が高まる中で開通は「輸送時間の短縮効果があった」と同社。茨城、千葉と圏央道の未開通区間の稼働にも期待する。

 冷蔵倉庫大手のヨコレイ(横浜市西区)は1999年以降、圏央道沿線で4カ所の物流拠点を整備した。整備が進むに従ってこれらの拠点の業績は伸び、現在は冷蔵倉庫事業の収容能力の約11%、売り上げの約15%を占めるという。2015年10月の埼玉区間の全線開通で、圏央道は首都圏にアクセスする中央道、関越など4つの主要高速道路をつなぎ「沿線は首都圏と各地をつなぐ物流の中継基地として最適な立地」と担当者。17年5月には埼玉県に新たな物流拠点を設ける。

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