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ティボディエ邸復元問題 集客見込めず先行再建せず、横須賀市

政治行政 神奈川新聞  2016年03月08日 02:00

 かつて米海軍横須賀基地内にあった国内最古級の洋館「ティボディエ邸」復元問題で、横須賀市は7日、「(仮称)軍港資料館」設立構想に先立つ形では再建しない方針を明らかにした。外部調査の分析結果から、洋館単体の復元では大幅な集客増は見込めないと判断した。

 同日開かれた市議会定例会の常任委員会で報告した。市議会は昨年の横須賀製鉄所(造船所)着工150周年事業として再建を強く要望する決議案を可決。市も2015年度予算に調査費を計上していた。

 市は、昨年2月に日本交通公社が実施した「歴史文化観光に関する国内旅行市場調査」の結果を分析し、復元後の年間来場者数を8万3857人と推計。類似施設の13年実績ではヴェルニー記念館が5万9654人、ペリー記念館が6万5514人だった。

 また、市は横須賀へのバスツアーを企画する観光業者15社から聞き取りを実施。知名度が低く新たなツアーは生まれにくいとされる一方、「軍港めぐりなどに合わせた利用ならば」との声が寄せられたという。

 市政策推進部は「類似施設を若干上回る程度の集客予測であり、観光業者からのアプローチでさらなる集客を見込むことも難しい」と説明。今後、市の軍港資料館等検討部会で復元問題も議論していく。

 洋館は横須賀製鉄所の副首長を務めたフランス人技師ティボディエの官舎で、1869(明治2)年ごろの起工とされる。老朽化により2003年に解体後、市教育委員会が部材を保存。当時、市の移築・保存計画に賛同し、米海軍が復元を前提に解体費など約3500万円を負担したが、財政難などを理由に10年以上、手つかずだった。


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