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北鎌倉トンネル「逗子に倣って保存を」 市民団体が市へ提言

社会 神奈川新聞  2016年03月06日 02:00

昨年4月から通行止めになっている北鎌倉トンネル=鎌倉市山ノ内
昨年4月から通行止めになっている北鎌倉トンネル=鎌倉市山ノ内

 岩盤の劣化を理由に鎌倉市が今月にも開削工事の着工を計画しているJR北鎌倉駅脇の素掘りの「北鎌倉トンネル」について、景観保存を求める市民団体はこのほど、遺跡保存と安全性の両立を実現した逗子市の工法に倣い、トンネルを補強した上で景観を維持するよう市に提言した。

 トンネルは「緑の洞門」の愛称で住民や観光客に親しまれ、史跡に値するとの評価もある。一方で鎌倉市は昨年、日本トンネル技術協会に調査を委託し、調査報告書を総合的に判断した結果、トンネルを山ごと切り崩す開削を決定した。

 提言は景観維持とトンネルの安全性の両立を求める住民がつくった「北鎌倉緑の洞門を守る会」が発表。同じ報告書に「(トンネル内は)しっかりしている」「山全体が崩壊することは考えにくい」とする専門家の意見があることに着目し、同会は「保存を前提に安全対策を図ることが合理的だ」と訴えている。

 具体的には、逗子市が「鎌倉七切通(きりどおし)」の一つとして知られる「名越切通」の岩盤を補強した工法として▽岩盤にボルトを打ち込む▽亀裂部分に充填剤を注入する▽ひびの原因となる木の根を伐採する▽岩に似せた樹脂を充填させる「疑岩処理」を施す-などを挙げた。同会は「行政は合理的かつ最大の効果が得られる方法を探るべきで、逗子にできて鎌倉にできないはずはない」と話している。

 一方、鎌倉市道路課は「トンネルは史跡指定地ではなく、また同会からは工法決定までの間に具体的提案がなかった」とし、開削を進めるとしている。


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