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下水汚泥の焼却灰埋め立てへ 放射性物質減らし来月から川崎市

社会 神奈川新聞  2016年03月05日 02:00

 川崎市は4月から、下水処理過程で発生する下水汚泥の焼却灰について浮島地区の管理処分場への水面埋め立て処分を始める。2011年の東京電力福島第1原発事故後に焼却灰から放射性物質が検出されて以降、袋詰めしてコンテナに収納し浮島地区で保管する状況が続いていた。

 市は放射性物質の検出後、セメント原料への再利用と管理処分場への埋め立てを停止。埋め立ては、焼却灰の粒子が微細で水中で浮遊しやすいため、護岸で囲われている処分場内でも見送ってきた。

 市は、製鉄過程で出る高炉スラグ微粉末などを混ぜて焼却灰の粒子を沈殿しやすく改善処理することで、▽水中のセシウム濃度が海水浴場の基準値(1リットル当たり10ベクレル)以下を維持できる▽焼却灰自体も放射性物質として扱わなくていいクリアランスレベル(1キログラム当たり100ベクレル)を下回る-と確認。有識者の評価も踏まえ、安全な埋め立てが可能と判断した。

 市内4カ所の下水処理場から出る汚泥は入江崎総合スラッジセンター(川崎区)で焼却灰に処理しているが、4月以降に発生する新規分のみを埋め立てに回す。浮島地区のコンテナに保管された過去の焼却灰(昨年12月末で約1万8千トン、コンテナ1675台分)は引き続き処分方法を検討する。

 市によると、新規に発生する焼却灰の放射性セシウム濃度は年々低下し、18年にクリアランスレベル(1キログラム当たり100ベクレル)を下回る見込み。セメント原料化も18年以降に再開できるよう検討していく。

 焼却灰の改善処理や埋め立ては保管に掛かっている年間約4億3千万円と同額程度でできるという。


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