1. ホーム
  2. 社会
  3. 「恩恵と被害、理解を」 箱根で火山温泉観光サミット開幕

「恩恵と被害、理解を」 箱根で火山温泉観光サミット開幕

社会 神奈川新聞  2016年03月03日 02:00

火山温泉観光サミットで行われた山梨県富士山科学研究所の藤井所長の講演=箱根町湯本
火山温泉観光サミットで行われた山梨県富士山科学研究所の藤井所長の講演=箱根町湯本

 火山と観光、防災などとの共生について考える「火山温泉観光サミット」が2日、箱根町湯本のホテルで開幕した。4日までの会期中、火山を抱える温泉地の観光関係者や専門家ら約650人が参加する。

 町では昨年4月下旬から箱根山・大涌谷周辺の火山活動が活発化。噴火警戒レベルも一時は3(入山規制)に引き上げられ、観光面で打撃を受けた。山口昇士町長は「(火山の)恩恵と被害の二面性を理解しながら、敬い、共に生きるという基本姿勢を共有することで減災につなげ、安心して楽しめる環境づくりを進めていくことが重要」とあいさつした。

 その後、各専門家が「火山活動と防災対策」などをテーマにそれぞれ講演した。

 山梨県富士山科学研究所の藤井敏嗣所長は、過去1万年以内に噴火したことがある火山が国内に110あり、「世界の活火山の約7%が日本にある」と紹介。火山防災対策について、事前の避難で人的被害を出さなかった2000年の有珠山(北海道)の噴火などを事例に「噴火を察知し、安全と思われるところまで避難をして、命を守ることが最大の方策になる」とした。

 砂防・地すべり技術センターの池谷浩研究顧問は「どこに避難したらいいか、安全なところはどこかなど、平時に知ることが大切」と述べた。

 県温泉地学研究所(小田原市)の萬年一剛主任研究員は「(大涌谷の)地震活動や地殻変動は収まったが、今後も数年周期で活発化する可能性がある。石材に使う溶岩や温泉は火山の恵み。警戒も必要だが、共生していくことが重要」と指摘した。

 3日にはパネルディスカッションや大学教授らが参加する分科会が開かれる。


シェアする