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歌通じ居場所を 川崎「桜本フェス」

話題 神奈川新聞  2016年02月22日 02:00

数々のバンドやシンガーが思い思いの歌を披露した桜本フェス=川崎市川崎区の市立さくら小学校
数々のバンドやシンガーが思い思いの歌を披露した桜本フェス=川崎市川崎区の市立さくら小学校

 在日コリアンらが多く住む川崎市川崎区・桜本地区の市立さくら小学校で21日、手作りの音楽祭「桜本フェス」が行われた。住民らが交流する「川崎市ふれあい館」の主催で2回目。多くのバンドやシンガーが登場し、100人以上が音楽を楽しんだ。

 「僕なりの平和への願いを込めて歌います」

 トップでステージを飾った「堀之内ブラザーズ」のボーカル・相原和都さん(24)は、「小さなトマト」という歌を選んだ。

 小さなトマトで 小さな畑で それで十分なのに それなのになぜ 人はあらそうの(中略)

 在日コリアンやフィリピンにルーツを持つ人たちが多く住む桜本地区は、ヘイトデモに象徴される差別や偏見などといまもなお向き合う。共生を問うてきた地域での音楽フェスは、高校生や20歳前後までの若者に居場所と表現の場をと企画された。

 主催したふれあい館の鈴木健さん(41)は、「10年前、主にフィリピンにルーツを持つ若者が行き場を失い、荒れていた。彼らの居場所をつくろうと音楽やダンスに取り組み始め、いつかイベントをやりたいと思っていた」。昨年初めて実現した。

 フィリピン人の母を持つ高校1年の女子生徒(16)は友人と2人で3曲を披露。「こうしていろんな人と触れ合えたのが楽しかった」と振り返った。

 鈴木さんは「別にこれで世の中が良くなるわけではない。多様なルーツを持つ子どもたちがどういう町で育ち、その古里はどんなところなのか。自分の町を大切にして、どうやって生きていくのかを考えるちょっとしたきっかけになればうれしい」と話していた。


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