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平塚盲学校でボランティア支援
視覚障害児囲碁楽しむ

社会 神奈川新聞  2016年01月27日 14:30

視覚障害者用碁盤の9路盤を使い木谷さんと熱戦を展開する吉光君(右)=県立平塚盲学校
視覚障害者用碁盤の9路盤を使い木谷さんと熱戦を展開する吉光君(右)=県立平塚盲学校

 県立平塚盲学校(平塚市追分、名執宗彦校長)で開かれているボランティアによる囲碁教室が、児童生徒に楽しまれている。子どもたちは碁石の配置を手で触って確認、頭の中で全体の形勢を考えながら打っていく。ボランティアも驚くほどの上達ぶりで、小学部5年の吉光駿君(11)は「強くなりたい」と意欲を燃やしている。

◆高い空間構成能力 触って配置確認
 「引き分けだ」。同校の寄宿舎に歓声が上がった。6回目となる1月21日夜の囲碁教室には、小学5年から高校3年まで男女6人の教室メンバーのうち4人が参加。白石・黒石は表面の突起で区別し、打つ際は碁盤の目の枠にはめ込む視覚障害者用碁盤を使い、囲碁ファンらのボランティア7人と約1時間にわたり対局を楽しんだ。「とても楽しい」「晴眼者の友だちと囲碁ができるようになりたい」。子どもたちから笑みがこぼれる。

 ボランティアを始めたのは、囲碁界に大きな足跡を残した木谷實九段の三男・正道さん(68)。「囲碁のまち」を掲げる平塚市で、視覚障害児にも囲碁を楽しんでもらいたいと、昨年10月の同校の文化祭で囲碁入門講座を開催したのがきっかけだ。

 「子どもたちが並々ならぬ才能を見せるのに驚いた」という木谷さん。視覚障害者は健常者より空間構成能力が発達し囲碁に適性があるとみて、昨年11月から知人の囲碁仲間とともに月2~4回ペースで囲碁教室を続けている。

 名執校長は「遊びが限られている子どもたちの活動が広がり、とてもありがたい。将来的には部活動にまで広がれば」と話す。

 逸材も見つかった。全盲の吉光君は囲碁を始めて約3カ月だが、木谷さんが「高校3年までにはアマ高段者になっている」と太鼓判を押す才能をみせる。吉光君も「囲碁は陣地を広げていく所が面白い。続けて行きます」と意欲満々だ。

 4月以降、教室に参加する子どもたちも増える見込みで、木谷さんらは地元を中心にボランティアを募っている。問い合わせは、木谷さんが理事長を務めるNPO法人「暮らしと耐震協議会」事務局電話090(9856)5146。


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