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恩恵大も円高株安懸念 浜銀総研大和証券、原油安の影響予測

経済 神奈川新聞  2016年01月15日 15:37

 「県内含め国内のメリットは大きい」。原油安の影響についてこう話すのは、浜銀総合研究所の小泉司主任研究員だ。製造業の現場では工場稼働時の重油ほか、合成樹脂など多様な製品の原材料としても使用している。「仕入れコスト減で幅広い業種で採算の向上が見込まれる」

 運輸・物流コスト低減の効果についても「県内は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の全面開通で物流倉庫の集積が進み、受ける恩恵は大きい」とみる。

 一方、長いスパンでみれば大きな不安要因でもあるという。原油安を背景に世界経済への先行き不安から世界的な株安が進んでいる。小泉主任研究員は「国内外の株価や為替の影響も注視が必要」と強調。リスクの高い株式から安全資産の円に資金が流れているといい、「円高株安が進めば輸出企業の業績も悪化する。賃金は上がらず、消費を増やして好循環につなげようというアベノミクスは、当初の見込み通りには進まなくなる可能性もある」と指摘する。

 原油価格のトレンドは今後どう推移するのか。大和証券の今泉光雄チーフ為替ストラテジストは「石油の供給過剰の現状に対し、サウジアラビアの担当相が減産を否定する発言をしたことや中国製造業の悪化など複合的な要因で、売りが強くなっている」と説明。国際エネルギー機関(IEA)が「2016年中は原油市場の供給過剰が解消されない」としたレポートにも言及し、「原油安の状況は当面続くという市場観測が多勢を占める」と説明した。

 また、今泉ストラテジストは県内でも大きな比重を占める自動車産業について「米国では原油安などによるドル高で(米国の)輸出製造業の業績が悪化。人員削減など労働者にとってマイナスも出てきており、状況が改善されない場合は消費が冷え込み、日本の自動車業界の北米での活況にブレーキがかかる可能性も出てくる」とした。


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