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新春の調べ、今年で幕 最終公演は16日に藤沢で

カルチャー 神奈川新聞  2016年01月14日 02:00

最後のニューイヤーコンサートに向けて、思いを語る白石敬子さん
最後のニューイヤーコンサートに向けて、思いを語る白石敬子さん

 クラシック音楽の本場・オーストリアにならい藤沢市で始まった湘南室内合奏団のニューイヤーコンサートが、24回目となる今年で終了することになった。同市在住のソプラノ歌手・白石敬子さん(70)が指揮者の夫・隆生さんと始めた試みだが、隆生さんが昨秋急逝、敬子さんが幕を下ろすことを決断した。最後の舞台は16日、藤沢市民会館で行われる。

 同い年の白石さん夫妻は留学中に同国ウィーンで出会い、やがて結婚。敬子さんは日本人初のウィーン国立歌劇場専属歌手を務め、隆生さんも指揮者兼ピアニストとして活躍した。

 40歳ごろに帰国し、藤沢に居を構えた。新年を音楽で迎えるオーストリアの風習を藤沢にも根付かせ音楽文化を広めようと、地元の音楽仲間に呼び掛けて始まったのが、ニューイヤーコンサートだった。

 敬子さんは10年以上前からがんを患い、手術や抗がん剤治療を繰り返してきたが、このコンサートは夫婦二人三脚で継続してきた。ところが、隆生さんが昨秋がんで逝去。敬子さんのショックは大きく、「気力・体力ともに限界で、私一人ではやっていけない。夫が亡くなって今回を一つの節目にしたい」と四半世紀におよぶ新春恒例行事の閉幕を決めた。

 最後の舞台は、「故白石隆生をしのぶ会」と銘打ち開催。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団でフルート首席奏者を務め、隆生さんと親交のあったワルター・アウアーさんを迎え、モーツァルトの曲などを披露する。

 コンサート後に16回目の手術も控える敬子さんは「規模は小さいながら、いつも一流のプロが集まってくれたコンサート。苦労もあったが、やりがいもあったと主人とも話していた。最後までウィーンの一流の音楽を届けたい」と集大成に向けた思いを語った。

 午後2時半開演。全席自由で3千円。問い合わせは、市みらい創造財団電話0466(28)1135。


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