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ハードボイルド継承を 横浜舞台の「あぶない刑事」ラスト作が30日公開

カルチャー 神奈川新聞  2016年01月03日 10:10

 横浜を舞台とした映画「さらばあぶない刑事(デカ)」が、30日に公開される。俳優舘ひろしさん、柴田恭兵さんの主演で、1986年のテレビドラマ放送開始から30年。数々のヒット作を生み出した「あぶデカ」シリーズも、今回が最後という。地元では、市民グループが、映画公開を機に、街の活性化につなげようとイベントを企画。「ハードボイルドの似合う街・横浜を、次世代に継承したい」と奔走している。

 タカ(舘さん)とユージ(柴田さん)らが繰り広げる軽妙なトークと激しいアクションが人気。前作から10年ぶりとなる今回は、2人が5日後に定年退職を迎えるとの設定から始まる。退職目前の刑事は殉職率が高いとされる中、中南米の犯罪組織が横浜に進出、2人は刑事人生最後の死闘に挑むが…。


映画「さらばあぶない刑事」をPRする秋山さん(左)ら =横浜市中区の「CJ CAFE」
映画「さらばあぶない刑事」をPRする秋山さん(左)ら =横浜市中区の「CJ CAFE」

 30年前から一貫して舞台となっているのが横浜。「さらば」でも横浜港や大岡川、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルといったスポットが登場。中でも、実名で登場するのが中区海岸通の「CJ CAFE」だ。「あぶデカ」をはじめ映画関係者らが訪れることも多く、ファンの間ではよく知られた存在だ。

 オーナーの秋山健さん(46)は市民グループ「ハードボイルドヨコハマ」の代表も務める。中心メンバーは現在7人ほどで、映画公開に先立ち、9日には監督、脚本家らを招いたトークショーを企画した(受け付けは既に終了)。参加者には、手作りのロケ地マップを配布予定だ。

 開催にあたり、ネット上で資金を調達するクラウドファンディングを実施したところ、目標額45万円を上回る70万円が集まった。費用は計105万円かかる見込みだが、不足分はメンバーが負担するという。

 そこまで力を注ぐのは、かつて横浜では、数々のアクション映画が撮影されていたが、近年はめっきり減少。しかし、秋山さんらとしては“ハードボイルドの似合う街”の機運をいま一度盛り上げ、次世代に受け継ぎたいと願うからだ。

 実は今回、市側の許可が下りず他都市で撮影されたシーンがあったという。映画による地元への経済波及効果を日ごろから実感する秋山さんは、力を込める。

 「単に、きれいな街というだけではつまらない。アンダーグラウンドな部分も横浜の魅力であることを、多くの人に知ってもらいたい」。今後も、横浜での映画やドラマ撮影が実現するよう、制作サイドと行政の仲立ちを務めたいと考えている。

「昔の横浜」も意識



  「あぶデカ」の制作プロダクション、セントラル・アーツ(東京)のチーフプロデューサー近藤正岳さん(55)が神奈川新聞社の取材に応じ、ロケ地・横浜や、シリーズ最後の作品に対する思いを語った。

 1987年公開の1作目の映画以来、携わってきた近藤さん。横浜の景色も随分、変わったとした上で「作品では新しいだけの横浜ではなく、昔のたたずまいもできるだけ取り込もうと意識した」と語った。

 シリーズ最後となることに関しては「2人がアクションをこなす体力が十分あるうちに、ピリオドを打つ方が格好良いのではとの思いが制作サイドにあった。(2012年発売の)DVDマガジンが120万部以上売れ、根強い人気を実感したのも(今回の映画化の)きっかけとなった」と明かした。

 近藤さんを通じて、舘ひろしさん、柴田恭兵さんがコメントを寄せた。

 舘さん「横浜は、あぶデカを生んでくれた街。恋やら、個人的な思い出も多い、ぬれた雰囲気の街」

 柴田さん「横浜は数多くの作品でロケに使い、役者として助けていただいた。どこへ行っても温かく声を掛けていただき、思い出に残っている。ありがとうございました」


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