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歩きたばこ禁止、横浜市が取り組み強化

話題 神奈川新聞  2016年01月02日 02:00

 条例で禁じた歩きたばこが一向になくならず、横浜市が取り組み強化に乗り出した。昨年夏、主要駅で初の現況調査を実施。その結果から、歩行喫煙率などが高かった駅は新たなパトロール地点とし、罰金(過料)を設けた喫煙禁止地区への新規追加も視野に入れる。

 年間の過料処分件数が最多約1500件の横浜駅。12月下旬の午後1時ごろ、西口を巡回中だった県警OBでもある市の美化推進員2人が足を止めた。歩行喫煙中の50代男性に「ここでは吸えません」。壁や地面には喫煙禁止を伝えるシールや看板が至る所にある。美化推進員が指し示すと、男性はその場で現金2千円を支払った。


歩行喫煙中の男性(左)にたばこの火を消すよう指導啓発する民間のパトロール指導員=JR戸塚駅前
歩行喫煙中の男性(左)にたばこの火を消すよう指導啓発する民間のパトロール指導員=JR戸塚駅前


 愛煙家の意見はさまざまだ。過去に条例で処分を受けたという服飾店従業員の男性(30)は「人混みでは吸わないが、条例はあまり気にしていない」。男性会社員(40)は「肩身は狭い。歩きたばこに対する目が厳しいので自分はやらない。喫煙所を増やしてほしい」と話す。

禁止地区新設、重点巡回も

 市ポイ捨て・喫煙禁止条例によると、喫煙禁止地区に指定されているのは、横浜駅、みなとみらい21地区、関内駅など6カ所。歩行喫煙だけでなく、喫煙所以外でたばこを吸うと過料を支払わねばならない。

 同地区での処分件数は2009年度が約5700件。昨年度は約2千件と減ってはいるが、市資源循環局の担当者は「ここ数年は下げ止まり。同地区指定から7年たって浸透しているはずだが…」と打ち明ける。苦情は絶えず、横浜駅西口で4歳の娘を連れた主婦(35)は訴える。「歩きたばこを見掛けたら子どもを遠ざける。『動く凶器』なのでやめてほしい」

歩きたばこ防止で初の調査も

 同局は市内全域で喫煙の実態を把握しようと、7月の平日と休日の計2回、同地区を除いた主要38駅で歩行者数、歩行喫煙者数、歩行喫煙率、歩いている子どもの割合を調査。独自の計算で、歩行者も歩行喫煙者も多い「やけどなどのリスクが高い駅」(市資源循環局)を順位付けた。


横浜駅東口で拡張された喫煙所。歩行者が煙を吸わないよう、高さ3メートルの壁で覆われている=横浜市西区
横浜駅東口で拡張された喫煙所。歩行者が煙を吸わないよう、高さ3メートルの壁で覆われている=横浜市西区


 その結果、戸塚が平日、休日ともにトップ。以下、平日は二俣川、金沢文庫、休日は日吉、鴨居と続いた。歩行喫煙者の大半は男性(95%)で、年代別では20~30代が40%台と最も高く、40~50代が30%台、60代以上が20%だった。

 同地区以外で、同局がパトロールを民間委託する駅を、調査を受けて7から17に拡大。喫煙者が多い朝夕などを重点的に巡回し、月約1500件の啓発指導を行う。禁止地区を除く全市域は歩行喫煙をしない努力義務にとどまるため、喫煙実態が改善されない駅は同地区への追加も検討する。

 同局によると、喫煙対策予算は年間約2億円。歩行喫煙を減らす手段の一つとして、横浜、桜木町、関内各駅前の喫煙所を拡大・新設した。高さ3メートルの仕切り板を設置するなど、歩行者空間との区別化を図った。同局は「駅前など人の多い場所では歩行喫煙は我慢し、喫煙所で吸ってほしい」と呼び掛けている。


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