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「歴史しのぶ公園に」 郷土史家、遺跡復元訴え

社会 神奈川新聞  2016年01月01日 02:00

公園予定地で竪穴式住居跡の場所を示す大津さん。後方は大和市立渋谷小学校=同市下和田
公園予定地で竪穴式住居跡の場所を示す大津さん。後方は大和市立渋谷小学校=同市下和田

 「歴史を生かした公園ができたらいい」。大和市下和田の郷土史家が夢の実現に向けて動きだそうとしている。地元の公園整備を前に文化財調査で見つかった平安時代の遺跡の一部復元を訴え、行政への要望活動に向けて奔走している。

 郷土史家は近くで酒販店を営む大津嘉久さん(73)。市文化財保護指導委員も務め、店舗の一角に郷土資料室をつくり、ボランティアで講師や散策ガイドもしている。

 公園が整備されるのは自宅から約150メートルの渋谷南部土地区画整理事業地内。約2100平方メートルの用地は2016年度に「渋谷第5号公園」として整備される計画になっている。

 同事業は同駅周辺で1990年代から本格的にスタート。その過程で98年度に実施された文化財調査で「中ノ原遺跡」が確認された。付近から竪穴式住居跡や掘立柱建物跡、土坑、土器類などが多数出土。奈良~平安時代の集落遺構とされたが、調査後は埋め戻された。

 発掘状況を見てきた大津さんは「千年前の暮らしがしのばれる遺跡がこの場所にある。公園の一角に復元できれば、地域愛を生み、後世に文化遺産として継承できる。市立渋谷小学校と隣接しており、歴史学習の場としても有効に活用できる」と話している。

 こうした思いを広げようと大津さんは周辺の自治会や商店会、PTAなどに呼び掛けて「渋谷5号公園を考える会」を1月中に結成する準備を進めている。住民の署名を集めて、市への要望活動を行いたいとしている。「出土品を展示する施設も設けて、その維持管理には住民が協力したい」と構想も錬っている。

 市みどり公園課は「4月以降、整備工事に入る前に地元の自治会に意見を聞く機会を予定しているので、こうした要望についても話し合いたい」と説明している。


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