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「孫請けに丸投げ」と有識者委 再発防止へ中間報告

社会 神奈川新聞  2015年12月26日 02:00

 国土交通省の有識者委員会は25日、くい打ち工事問題の再発防止に向け、元請けの建設会社がくい到達に責任を負い、固い地盤の把握が難しい現場では立ち会いを求める中間報告をまとめた。傾斜した横浜市のマンション工事について、下請けとして関わった日立ハイテクノロジーズが、孫請けの旭化成建材(東京)に業務を丸投げしていた疑いを指摘。元請けの三井住友建設について両社への指導・監督が不十分だったとの認識を示した。

 同省はこうした実態を受け、来年1月にも再発防止策を盛り込んだ建設業界向けの施工指針案を公表、業界に対し指針に沿った施工ルールの作成を求める。法改正など規制強化には慎重姿勢を崩しておらず、現場への対応徹底が課題となる。

 横浜のマンションのくい打ち工事では下請け2社が建設業法で定める専任の主任技術者を置いていなかった点も問題視し、国交省は3社の行政処分を判断する。丸投げと認定されれば、下請け2社は営業停止処分となる可能性が出てきた。

 中間報告は「元請けが工事全体を管理する統括的な役割を果たすことが重要」と強調。その上で、三井住友建設はくいの到達などに関する電流計データを定期的に確認しておらず「くい到達の判断が下請け任せだった」と指摘した。下請け2社が専任の主任技術者を置いていないことを認識していたのに、是正を指導しなかったと認定した。

 日立ハイテクについて「くい工事の主要部分を旭化成建材に請け負わせ、実質的に施工に携わっていなかった」とした。

 機器の不具合などによるデータの取得ミスが、改ざんを招いたと分析。施工データを取得できない場合を想定し、元請けは補完方法を決めておくことを求めた。

横浜・マンション傾斜の原因究明 大幅遅れ見通し


 横浜市都筑区のマンション傾斜問題で、市は25日、事業主の三井不動産レジデンシャルと施工主の三井住友建設から、くい未達の原因などについて、提出時期としていた12月から大幅に遅れる見通しとの報告があったと発表した。

 報告書によると、提出見込み時期は「くい未達の原因」「くい施工データ転用の原因」が3月末、「セメント量データ改ざんの原因」が5月末。原因について、くい施工会社からの報告や詳細調査などが未完了のためとしている。


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