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満鉄の子ども
戦争のある人生(6)農をもって国に報いる

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神奈川新聞  2005年11月27日公開  

コーリャン畑で汗を流した満州時代の市川タミ子さん。「あれだけの畑を中国人から取っちゃったんだもの、怒ったって無理もないよ」と今振り返る=1944年9月29日(市川さん提供)
コーリャン畑で汗を流した満州時代の市川タミ子さん。「あれだけの畑を中国人から取っちゃったんだもの、怒ったって無理もないよ」と今振り返る=1944年9月29日(市川さん提供)

 南満州鉄道(満鉄)社員の子息に生まれ育った井上城司さん=開成町=の親類もまた、満州にゆかりがある。妻幸枝さんの叔母、市川タミ子さん(94)=小田原市=は戦時中に単身渡満し、無償同然で半年間、広大な大陸を耕した。「新聞に載っていた募集記事を見てお父さんにもお母さんにも話さずに県庁へ行って志願したの」

 食糧増産を目的に、農繁期の満州へ青年を派遣する事業が当時行われていた。その名は「満州建設勤労奉仕隊」。県は当時、吉林省懐徳県大楡樹村大泉眼屯に、約300ヘクタールの「在満神奈川県報国農場」を開設していた。

 「兵隊さんと同じようにお宮さんで出陣式をやって、駅まで送ってもらってね」と市川さんは出発の日を思い出す。国策を負った「出陣」だった。集合場所の県庁にそろったのは120人。先遣隊も含め、この年の奉仕隊は10~40代の150人(うち女性70人)に上った。横浜駅から超満員の列車で下関、船で朝鮮半島の釜山に渡り、計4日ほどかけてたどり着いた。

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