1. ホーム
  2. 社会
  3. 気体漏れ摩擦で発火か 相模補給廠爆発事故

気体漏れ摩擦で発火か 相模補給廠爆発事故

社会 神奈川新聞  2015年12月05日 03:00

米陸軍相模総合補給廠で火災原因の調査に当たる米軍と相模原市の消防職員(在日米陸軍提供)=2015年8月27日
米陸軍相模総合補給廠で火災原因の調査に当たる米軍と相模原市の消防職員(在日米陸軍提供)=2015年8月27日

 8月に発生した在日米陸軍相模総合補給廠(しょう)(相模原市中央区)の爆発事故で、相模原市は4日、防衛省と外務省から米軍の調査状況の報告を受けたと発表した。事故原因として、爆発した倉庫内にあった酸素ボンベから気体が漏れ、摩擦が生じたことによる発火を「最も可能性が高い」とした。市は、国に引き続き原因究明に努め、結果を報告することと、市消防局が同補給廠の消火設備を確認できるよう求めた。

 市に示された報告書は、「確実な火災原因を特定するまでには至っていない」としながらも、考えられる可能性として、酸素ボンベのバルブ部分の不具合などを指摘。小さな穴から漏れ出した気体が、穴の周りの金属部分と摩擦を起こして発火し、「爆発につながったとみられる」としている。放火や破壊行為、落雷、漏電などは原因として否定した。

 再発防止策としては、同補給廠内の全ての倉庫の消火設備や酸素ボンベの点検を行ったことを挙げた。米軍側は今後、原因を特定する情報があれば、日本側に速やかに情報を提供するとしている。

 爆発事故は8月24日未明に発生。酸素ボンベや消火器があった倉庫1棟約900平方メートルを全焼したが、けが人はいなかった。

 日米地位協定の下、基地の管理権は米国にあり、事故原因の調査は米側が行ってきた。市消防局職員は米軍から依頼を受け、同27日に調査に参加したが、以降は要請はなかった。

市、原因究明要請継続へ

 「ボンベから漏れ出た酸素が原因で発火するだろうか。一般的には考えられない」。相模原市幹部は、今回米軍が示した調査結果に首をかしげる。

 在日米陸軍相模総合補給廠(同市中央区)で起きた倉庫爆発事故から3カ月余りが経過し、明らかになった米軍の事故調査報告。いまだに火災原因は特定できておらず、「中間報告」との位置付けの報告書は、最も可能性が高い事故原因として、酸素ボンベのバルブ部分などの穴から漏れ出た酸素と、穴の部分の金属との摩擦による発火を指摘した。

 市によると、酸素は物の燃焼を助ける性質があるが、酸素自体は燃えない。市側は「あくまでも米軍側が言っていること。現場でこういうことがあったのか確認できない」と釈然としない思いを抱いている。

 日米地位協定で基地の管理権は米国にあり、事故原因の調査権は米側にある。市が事故直後から米側に求めていた共同調査は1度だけ。違和感のある事故原因にも自らはどうすることもできない。報告を受けて、市は国に対して引き続き米軍に原因究明を求めるとともに、再発防止策として米軍立ち会いの下で消火設備の安全点検を市消防局が確認できるよう要請した。

 国は報告とともに、米国の専門業者に委託して調査を引き続き行う米軍の方針を市に説明。小池裕昭副市長は「さらに厳密な調査をする必要があるとの判断だと思う。できるだけ早く、最終的な調査結果を出していただきたい」と理解を示した。


シェアする