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「楽団は解雇権乱用」 神奈川フィルに賃金3千万円支払い命令

社会 神奈川新聞  2015年11月27日 14:58

 神奈川フィルハーモニー管弦楽団(横浜市中区)を解雇された楽団員2人が、解雇無効の確認や賃金の支払いなどを求めた訴訟の判決が26日、横浜地裁であった。田中寿生裁判長は、「楽団は解雇権を乱用した」として2人の解雇は無効と認め、楽団に未払いの賃金として計約3千万円の支払いを命じた。

 原告はいずれもコントラバス奏者で57歳と60歳の男性。判決によると、2人は2012年4月、「技能が著しく低く、指揮者から指摘を受けた」「演奏中の態度が悪い」「度重なる呼び出しに応じなかった」などの理由で解雇された。

 田中裁判長は解雇理由について、基準となる「技能」について明確な合意は労使間になく、指揮者らからの指摘も技能の低下とは認められないと判断。2人の演奏態度に関しては具体的な特定が不十分で合理的な理由とは言えず、呼び出しに応じなかったことも解雇理由になるとは言い難いなどと結論付けた。

 原告側は、解雇は2人が既存の労働組合とは別の組合に所属したことによる楽団側の不当労働行為として慰謝料も請求したが、「所属組合を理由に解雇したとは認められない」として退けた。

 判決後、2人は「素直にうれしい」「判決によって楽団に戻れるようになってほしい」と話した。同楽団は「控訴を前提に検討する」とコメントした。


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