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横浜市の判断「妥当」 差し止め請求棄却 新市庁舎住民訴訟 地裁判決

政治行政 神奈川新聞  2015年11月26日 03:00

判決後、「庁舎整備について市民に考えてもらう時間も必要だ」と訴える大川弁護士(中央)=横浜市中区
判決後、「庁舎整備について市民に考えてもらう時間も必要だ」と訴える大川弁護士(中央)=横浜市中区

 横浜市が北仲通南地区(同市中区)で進める新庁舎の建設は、過大な公費負担を伴い地方自治法などに違反するとして、市民団体「かながわ市民オンブズマン」が市に庁舎建設に関わる予算支出の差し止めなどを求めた住民訴訟の判決が25日、横浜地裁であった。石井浩裁判長は「庁舎整備は自治体の広範な裁量に委ねられており、市の判断が妥当性を欠くとは言えない」として、請求を棄却した。

 石井裁判長は、庁舎整備の必要性や公費支出の規模などについては「諸般の事情を考慮して政策的、技術的見地から判断することが不可欠」と指摘。

 住民側は、現庁舎所在地での建て替えや改修の方が建設費は安く済むなどと主張したが、市は市役所機能の分散化解消などを総合的に考慮して北仲通南地区を最適な案と判断したとし、「建設費が高いことのみをもって、裁量権の逸脱があるとはいえない」と退けた。

 住民側は判決を不服として控訴する方針。同団体代表幹事の大川隆司弁護士は「巨額な費用がかかる事業。多くの市民にも身近な問題として考えてもらいたい」と話した。林文子市長は「新庁舎の早期整備は必要。引き続き丁寧な説明に努めていきたい」と述べた。


◆監査請求「却下は違法」地裁判決
 横浜市監査委員に住民監査請求を不当に却下されたとして、市民団体が市に100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、横浜地裁であった。石井浩裁判長は「適法な請求を違法に却下した」と認定。ただ、「住民の権利を直接侵害したとはいえない」として賠償を認めず、請求自体は棄却した。

 判決によると、市民団体は昨年12月、横浜市の新庁舎整備をめぐり住民監査請求を起こした。市監査委員は、団体側が添付した新庁舎整備基本計画などの書類について、市長の裁量権の逸脱を証明する書類には当たらないと判断。地方自治法で定める書類が添付されておらず要件を欠くとして、今年1月に請求を却下した。

 石井裁判長は、同法が定める書類は「特定の公金支出や契約の存在を証明すれば足りる」とし、監査請求は適法だったと判断。却下は「法の解釈適用を誤ったものというべき」と指摘した。

 原告の市民団体「かながわ市民オンブズマン」(代表幹事・大川隆司弁護士ら)によると、2012年度からの3年間で、市監査委員が却下した21件のうち約6割に当たる12件が添付書類の不備を理由としていたという。同団体は「監査拒否」が相次いでいるとし、「判決を真摯(しんし)に受け止め、適正、妥当な監査を行うよう強く求める」とコメントした。

 市は「今後の却下決定のあり方については、監査委員会議で検討していく」としている。


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