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カキを三浦の名産へ 40年ぶり試験養殖に意欲

話題 神奈川新聞  2015年11月26日 03:00

種ガキを手にする飯嶋さん=三浦市の金田湾
種ガキを手にする飯嶋さん=三浦市の金田湾

 三浦市東部の金田湾で若手漁師がカキの試験養殖に取り組み始めた。冬場の漁閑期対策として「味のいいカキを量産化したい」と意欲を見せている。地元で40年ほど前にも試みられた養殖を再開させ、新たな地元の名産品に育てたい考えだ。


 「年々、漁が少なくなっている。冬場はスズキやヒラメぐらい」。金田湾で定置網漁を営む飯嶋武さん(37)は、毎週日曜日の同湾朝市で「物がないと、お客さんが離れてしまう」との懸念を強めていた。新たな模索をしていたところ、同湾でも天然の種ガキが採れることを知り、カキ養殖を試みることを決めた。

 種ガキを育てるには、沖に漁具を敷設する必要がある。みうら漁業協同組合が県に許可申請し、10月初めに許可された。

 手続きを進めた蛭田昭一副組合長(75)は昭和40年代後半、カキの試験養殖に取り組んだ経験がある。みうら漁業協同組合が発足する前の金田湾漁協で研究部長を務め、「種ガキを買い、1年で商品価値のあるカキができた」。ただ同時に力を入れていたワカメ養殖が多忙になり、わずか2年ほどの試行で終わっていた。

 若手の再挑戦に蛭田さんは目を細める。「後継者が少なくなっている時代。やる気があるのに、こういう芽をつぶしてはいけない」

 飯嶋さんによると、カキの養殖には成長過程で殻に付くフジツボやムラサキイガイなどを定期的に取り除く作業に手間がかかる。「それでも漁師だけに海で勝負しないと。安定して供給できるよう、可能性を若い漁師に見せたい」。飯嶋さんは決意を口にする。

 カキの試験養殖は横須賀市内で実施されているが、三浦市内では行われていない。今回の試みに、県水産技術センターは「採算面を考えた技術的な支援をしていきたい」としている。


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