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「遊行寺」など文化財に 文化審が湘南5カ所19件を答申

カルチャー 神奈川新聞  2015年11月25日 03:00

清浄光寺(遊行寺)の本堂(藤沢市提供)
清浄光寺(遊行寺)の本堂(藤沢市提供)

 国の文化審議会は24日までに、藤沢市にあり「遊行寺」の呼び名で知られる清浄光寺など湘南地域の5カ所19件を登録有形文化財とするよう文部科学相に答申した。認められれば、県内の有形文化財(建造物)は107カ所(計207件)となる。答申は20日付。

 同寺は、本堂をはじめ、遊行上人(時宗法主猊下(ほっすげいか))の正式な玄関口として使われている御番方(ごばんかた)や、特別な法要儀式を行う小書院(こじょいん)など10件が登録対象。このうち1937年建築の本堂は、本尊阿弥陀仏(あみだぶつ)を安置する時宗総本山の中心となる堂で、広大な造りと緻密で華麗な彫刻により荘厳な空間を創出している点が評価された。

 同市内では、月山堂滴水(てきすい)庵(辻堂太平台)も対象になった。同庵の主屋は、三井財閥の益田孝氏が鵠沼の別荘に建てたものを60年ごろに移築。木造平屋に主室と茶室などを備え、銅板ぶきの広い庇(ひさし)や軒高の低い安定した姿が特徴となっている。

 また、同市本町の関次商店は旧東海道藤沢宿に明治期に開かれた米穀・肥料問屋で、相模原周辺までを商圏に活躍。いずれも明治期に建てられた穀物蔵と肥料蔵が登録対象となった。同市内の登録有形文化財は累計で27件になる。

 鎌倉市内では、「日高家住宅」(腰越、木造2階建て)の主屋と門・塀が選ばれた。1931年に建てられ、住友本店臨時建築部の技師だった建築家・日高胖(ゆたか)氏が退職後に暮らした自宅。銅板ぶきの屋根が重なる複雑な構成で、和洋の意匠が混在する。通風や採光に工夫し、家具や照明器具も日高自身が設計した。大谷石を積んだ門・塀とともに、後世の改造が極めて少なく家具や照明まで残っている点などが評価された。同市内の累計は18件となる。

 大磯町の日本基督教団大磯教会(大磯)は、旧木下家別邸(同)に続き同町内で2件目の登録となる。1937年に建てられた木造の教会で、50年に改修された礼拝堂は尖塔(せんとう)アーチの玄関が特徴。門柱と塀はアールデコ風に仕上げられている。


「日高家住宅主屋」(鎌倉市提供)
「日高家住宅主屋」(鎌倉市提供)

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