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【動画】外国人墓地が語る横浜の裏面史 独軍艦爆発事故

話題 神奈川新聞  2015年11月22日 03:00

在日ドイツ大使館武官が見守る中、地元の小中学生らが献花した墓前祭=横浜市中区の根岸外国人墓地
在日ドイツ大使館武官が見守る中、地元の小中学生らが献花した墓前祭=横浜市中区の根岸外国人墓地

 横浜港で102人が犠牲となった1942(昭和17)年11月30日のドイツ軍艦爆発事故。ドイツ水兵らが眠る根岸外国人墓地(横浜市中区)では毎年11月、地元住民が児童生徒らと墓前祭を行っている。親から子、そして孫へと、国際化を歩んできた横浜の裏面史を学ぶ機会になっている。

 大惨事を語り継ぎ、記憶を後生につなげる墓前祭は30年以上続いている。7日に行われた墓前祭には地域住民をはじめ、奉仕活動に長年携わる横浜山手ライオンズクラブ、近接する横浜市立立野小学校と市立仲尾台中学校の児童生徒、市の関係者ら計約100人が参加した。

 在日ドイツ大使館を代表して武官が出席し、同中学校吹奏楽部が演奏をささげる中、ドイツ水兵の慰霊碑に1人ずつ白い菊の花を手向け黙礼した。

 市が管理運営している根岸外国人墓地には身元不明者が数多く埋葬されている。墓地を訪れる人はほとんどおらず、戦後は長らく荒れ果て大人の身の丈を超す雑草に覆われていた。

 市の資料などによると、墓地には関東大震災前後から戦後の混乱期ごろにかけて、外国人や乳幼児が埋葬された。戦後は米軍に接収されたため、正式な記録が現存しないとされている。

 三十数年前、同中学校の元教諭で郷土史研究家の田村泰治さん(78)が生徒らと墓地の調査と清掃を実施。墓碑銘から被葬者が次第に明らかになったことから、毎年11月に墓前祭を行うようになった。

 「ドイツ人乗員 ここに眠る」とだけ刻まれた墓碑も調査が進み、ドイツ軍艦爆発事故の死者のうちドイツ兵ら乗員61人を埋葬していたことが判明した。太平洋戦争中に供用されて失われていた銘板が94年に復刻されるなど、墓地の埋もれた歴史を記録に残す取り組みが進んでいる。

 墓前祭に先立ち、清掃活動を行うことが毎年の恒例となっている。参加者は手分けをして通路の下草を刈り、墓石の周りの落ち葉や枯れ枝を丁寧に掃き清めた。児童生徒らは小さな墓に花を手向けた。

 活動の中心を担う望洋自治会の有馬弘政会長(79)は「墓前祭には私の子どたちも参加し、孫の世代に続いている。縁あって来日し、非業の死を遂げた大勢の人たちが名前が分からぬまま眠っていることを地元の歴史として語り継いでいってほしい」と願っている。

 ◆横浜港・ドイツ軍艦爆発事故 1942年11月30日午後1時46分、横浜港新港埠頭(ふとう)に停泊中のドイツ高速輸送艦ウッカーマルク号、仮装巡洋艦第10号(トオル号)、輸送船ロイテン号、第三雲海丸の4隻が爆発炎上し、岸壁付近の上屋、倉庫、横浜税関などが被災した。死者102人(ドイツ人61人、中国人36人、日本人5人)。作業員の喫煙説などあるが、原因はいまなお不明。






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