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発達障害児の子育てのヒントに 横浜の母親が情報発信

社会 神奈川新聞  2017年01月10日 12:03

「発達凸凹情報サイト」で情報発信を続ける伊藤さん=横浜市都筑区
「発達凸凹情報サイト」で情報発信を続ける伊藤さん=横浜市都筑区

 発達障害に関するサイトを開設し、情報発信に努める女性がいる。発達障害児の母親でもある伊藤真穂さん(41)=横浜市都筑区。障害の特徴や先輩ママの体験談を紹介するほか、オンラインセミナーも開催、国内外から反響を呼んでいる。「同じ悩みを抱えるお母さんたちの子育てのヒントになれば」と話す。 「とにかく(話を)聞いてあげることが大切」「負けると悔しいよね、と共感してあげて」。自宅でできる療育アドバイスやカウンセリングを手掛ける女性が語る。隣には、「会話が一方的」「勝ち負けにこだわる」など、悩み事が記された紙を手にした伊藤さんがいる。「発達凸凹(でこぼこ)情報サイト」にあるセミナー動画の一場面だ。

 小6と6歳の男の子の母親。次男は、1歳半健診の際、この月齢で本来発する単語が出ていないと指摘された。2歳半頃になっても状況は変わらず、地元の地域療育センターで相談した。「おむつが取れないなどの困り事はあったが、当時は発達障害など夢にも思っていなかった。そもそもそんな知識がなかった」

 3歳を過ぎて自閉症スペクトラムの疑いありと診断された。民間の療育支援プログラムに通ったこともあったが、どこか違和感を覚え、続かなかった。

 そんな折、発達障害児のカウンセリングを行う女性と出会い、意気投合。2015年3月、この女性らを講師に招いた勉強会を横浜で開催すると、全国から60人が参加。回を重ねるうちに、地方では同じように悩みを抱えながら、学ぶ機会や交流の場がなく孤立している母親が多いと感じた。

 同年11月、サイトを開設。16年にはライブ配信形式のセミナーを始めた。既に6回開催。この分野の専門家が登場、さまざまな質問に答えている。北海道や沖縄のほか、海外の受講者もいたという。現在セミナー動画の販売も行っている。

 一連の活動は自身が知識を得るためでもあった。集団行動の苦手だった次男は理解ある保育園と巡り合い、伊藤さんは成長を実感する日々だが、少々悔やんでもいる。もっと早くから発達障害と向き合っていれば息子にできることがあったのではないか、と。

 「発達障害は千差万別。対処法も数多く、絶対というものがない。ただ、あふれる情報の中から選ぶのは親。言葉掛けや運動、栄養など押さえておくべきポイントはある」。障害の有無が判断しづらい“グレーゾーン”の子どものいる家庭も含め、親子に必要なヒントが、サイトの中に見つかればと願う。

 現在は、発達障害について体系的に学んだ人たちが取得する資格の創設に向け、準備中。子育てとの両立で忙しい日々だが、障害への理解を広げるため、今後も走り続けるつもりだ。


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