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川崎転落死 親会社に改善命令、都内施設で事故714件

社会 神奈川新聞  2015年11月14日 03:00

 介護サービス大手「メッセージ」(岡山市)と系列会社が運営する介護付き有料老人ホームで入居者の転落死や虐待が相次いだ問題で、厚生労働省は13日、同社に介護保険法に基づく業務改善勧告を出した。東京都も同日、子会社の「積和サポートシステム」に業務改善勧告を出した。

 都は同日、「メッセージ」系列の都内の老人ホーム40施設で、過去5年間に打撲や徘徊(はいかい)など714件の事故があったと発表した。このうち、439件が区市町村に報告されていなかった。

 厚労省内で三浦公嗣老健局長が佐藤俊雄社長に勧告書を手渡し、虐待の再発防止や職員への指導強化を要請した。佐藤社長は記者団に対し「重大な事案と重く受け止めている。指摘を含めて具体的な対策を充実させたい」と述べた。

 「積和」が運営する川崎市の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で昨年11~12月、入所者3人が相次いで転落死したほか、職員による虐待や窃盗事件などが明らかになっている。

 メッセージをめぐっては、他に大阪府豊中市の運営施設などでも職員による入所者への虐待が確認されている。

市、行政処分の方針通告

 川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で昨年、入居者3人が相次いで転落死し、職員による虐待や窃盗事件が発覚したことを受け、市は13日、運営会社の積和サポートシステムに介護報酬の請求を3カ月停止させる行政処分の方針を伝えた。弁明の機会として開く聴聞会の通知書も手渡した。12月の聴聞会を経て、同月中旬にも処分を確定させる。

 市役所で通知を受けた同社の岩本隆博社長(51)は「厳しい処分だが、内容を精査して真摯(しんし)に対応する」とし、「反省を基にサービスに取り組み、一日も早く信頼を回復させたい」と話した。

 処分によって市に請求する介護報酬に加え、利用者が自己負担する1割分の請求もできなくなる。市は入居者や家族の意向に反して退去を求めないことやこれまでのサービスを継続することも求める。

 同日開かれた市議会健康福祉委員会では、市が処分方針を固めた経緯などを説明。入居者への暴力や金銭の窃盗など「職員による虐待が最も重い」とし、同社の管理運営体制の甘さを含めて処分を決めたとした。


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