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噴火予知連会長、理解示す
箱根山警戒レベル 時期見極め引き下げも

社会 神奈川新聞  2015年11月13日 03:00

箱根山を含む各地の火山活動や噴火予知の現状について講演する藤井会長 =県立生命の星・地球博物館
箱根山を含む各地の火山活動や噴火予知の現状について講演する藤井会長 =県立生命の星・地球博物館

 国の火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は12日、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)が続く箱根山(箱根町)について「(火山活動が)全く元の状態に戻るまでレベルを下げられないとすると、相当長いこと下げられなくなる」と述べ、気象庁が一定のタイミングでレベル1(活火山であることに留意)に引き下げることに理解を示した。小田原市内での講演後、神奈川新聞社の取材に答えた。
 
 気象庁や県温泉地学研究所によると、山体膨張を示す地殻変動は既に止まり、地震活動もほぼ収まっている。だが、大涌谷斜面の火口や蒸気井からは蒸気の激しい噴出が続き、周辺は火山ガスの濃度も高い。

 藤井会長はこうした観測状況を踏まえ、「噴気だけはまだしばらく止まらないのではないか」と分析。一方でレベル引き下げについて「活発に地震が起きている状況ではないし、マグマが動く傾向もない。どこで折り合いを付けるか地元の火山防災協議会などできちんと考えるべきだ」と指摘した。

 講演では、活火山で運用されている噴火警戒レベルの区分について「火山の活動度に応じているのではなく、居住地に対してどれだけの災害が予想されるかで決められている」と説明。「箱根のように火口近くに人が住んでいるところでは、噴火規模が小さくてもレベルが上がることはある」と強調し、理解を求めた。

 国土交通省関東地方整備局と講演を主催した箱根町の山口昇士町長は「大涌谷は火山ガスの濃度が高く、レベル1になったとしても引き続き立ち入り規制が必要と思っている。住民や観光客の安全を最優先に関係機関と協議していきたい」と述べた。


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