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患者や家族と寄り添う場に
悲しみや苦しみ共有 横浜青葉区でがん交流カフェ

話題 神奈川新聞  2017年01月09日 11:42

参加者にカフェの趣旨などを説明する和田眞さん(右奥)=横浜市たまプラーザ地域ケアプラザ
参加者にカフェの趣旨などを説明する和田眞さん(右奥)=横浜市たまプラーザ地域ケアプラザ

 がんを通じて人生や命の意味を考えようと、横浜市青葉区の市たまプラーザ地域ケアプラザで月1回、「がん哲学外来カフェ」が開かれている。発起人は、7年前に長男を血液のがんで亡くした和田眞さん(70)と妻の厚子さん(63)=同区。「命の大切さを問い、生き方を考える場にしたい」と志を口にする。

 「がん哲学外来」は、がん患者や家族に精神的に寄り添おうと、立場を超えて集う交流の場づくりから始まり、2009年にはNPO法人が設立。今では「対話の場」であるメディカルカフェという形で全国に広がっている。

 12月上旬のカフェに参加したのはがん患者や遺族、医療関係者ら約20人。菓子や茶を飲食しながら、少しでもリラックスできる空間をと、ライアーという弦楽器の生演奏もあった。

 吉田正博さん(65)=港北区=は大腸がんを手術したが、昨年6月、肺への転移が見つかった。それでも、がんになった妻の看病や死を2人の娘と乗り越えた経験とともに、「夢は元気でひ孫を見ること。がんは自分や家族を成長させる宝物だと思う」と話した。

 4年前に胃がんで夫を亡くした女性(40)は初めての参加。夫の症状を2人の幼い子どもに隠していたが、ある日打ち明けた。「『言ってくれてありがとう』と返事をもらい、子どもも一緒に闘っていることを知った。今は経験したことを強みに変えたいと模索している」とかみしめるように心境を吐露した。

 「がん患者である自分をここではさらけ出せる」「がんになった自分を認めたくない。受け入れられない」と受け止め方は人それぞれ。悩みや相談に対して、参加者の輪のなかから助言が寄せられることもある。

 カフェは昨年6月から、毎月第1土曜に開催。眞さんは「つらい経験をし、悩んでいる人を励ましたい。健康な人の参加もある。いろいろな意見が出るが、患者や遺族の悲しみや苦しさを共有し、皆で人生について考えたい」と語る。

 参加費100円。問い合わせは、和田さん電話090(1322)0457。


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