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産業遺産8棟解体へ 横須賀、老朽化進む浦賀ドック

カルチャー 神奈川新聞  2015年11月09日 03:00

通行人らの安全面を考慮し、浦賀ドックに隣接する道路沿いの工場などが解体される=横須賀市浦賀
通行人らの安全面を考慮し、浦賀ドックに隣接する道路沿いの工場などが解体される=横須賀市浦賀

 横須賀市浦賀の住友重機械工業旧浦賀工場(通称浦賀ドック)内の一部施設が、今月から解体される。1899(明治32)年に建造された造船所で、艦船や帆船、青函連絡船などを送り出してきたが、2003年3月に閉鎖。その後は老朽化が進んでいた。歴史的価値の高いれんが積みのドライドックや武器工場、機関工場などは今後も残される。

 解体されるのは9万9千平方メートルの敷地内に残る16棟のうち8棟。約2年かけて取り壊す。

 操業当時は集配や組み立て、計量検査などに使われていた工場で、1945年に着工された建物もある。同社の広報担当者は「さび付いた古いものもあり、特に道路際の建物は、強風で屋根が吹き飛ぶなど周辺住民に影響を及ぼす恐れがある。安全面を考慮して決まった」と説明している。

 横須賀市は2003年、浦賀ドックの産業遺産を生かし、「ミュージアム・パーク」など、浦賀の活性化を目指す構想の再整備計画を策定した。周辺のプロムナードの建設などは進んでいるが、全体的な計画は遅れている。「造船の町」の名残として地元から今も親しまれているが、今後の見通しが立っていないのが実情だ。

 浦賀観光協会の岡昌憲会長は「企業も行政側も、横須賀の街づくりの一環として、今後(ドックを)どうしていくかについて、もっと積極的に話し合ってほしい」と話す。

 市の担当者は「経済情勢や人口減など難しい課題があるが、うまく利用できるよう、できる限り(住友重機械工業と)協力してやっていきたい」と話している。


ドックが現在も残る住友重機械工業の旧浦賀工場=2011年1月
ドックが現在も残る住友重機械工業の旧浦賀工場=2011年1月

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