1. ホーム
  2. 教室に行こう
  3. 教室に行こう 県立鎌倉養護学校

水の中は“異次元”だ
教室に行こう 県立鎌倉養護学校

フォロー・シェアボタン

神奈川新聞  2005年11月27日公開  

学校の敷地内にある室内温水プール
学校の敷地内にある室内温水プール

 ♪ひーらいた、ひらいた。何の花がひらいた。れんげの花がひらいた…

 教師が歌う童謡が室内温水プールにこだまし、子どもたちの笑顔が広がる。9月16日、肢体不自由教育部門小学部1~3年生が楽しみにしている週1回のプールの時間だ。

 色とりどりの水着に着替えた児童が教師に抱かれ、次々と更衣室から出てくる。まずは入水前のシャワー。「ハーイ、足から水を掛けるよ。冷たくないかな?」「じゃあ、次はおなかだよ」「頭はどうする?」。教師が児童の表情を見ながら丁寧に言葉をかける。

 不安げな表情を浮かべていたり、緊張して身体に力が入っていたりする児童もいるが、水の中に入ると心も体も和らぐ。

 水の中は異次元だ、表情はそう語る。

 教師に抱かれた児童が童謡に合わせプールの中を時計回りに行進する。はじめはゆっくりと、徐々にスピードを上げていく。「反対回り」。一行が向きを変えると、小さな波は大きなうねりとなり、身体を包み込む。「ひらいた、ひらいた…」の歌がやみ、水の流れに身を任せた児童は、静寂の中を川面に浮かんだ木の葉のように、ゆったりと進む。

 浮力や水圧、水の流れなど、陸上では経験することのできない全身への刺激が、リラクセーション効果を促したり、呼吸のコントロールを助けたりする。


浮力、水圧、水の流れを全身で感じて楽しみ、笑顔でリラックス
浮力、水圧、水の流れを全身で感じて楽しみ、笑顔でリラックス

 車いすやベッドで横になり過ごすことが多い児童にとって、身体の緊張をほぐすことや呼吸をコントロールすることは、大切な学習活動なのだ。

 「3、2、1、発射!」

 合図とともに、水面から勢いよく体を持ち上げられる。「キャハハハ」、豪快に水しぶきが上がり、楽しそうな笑い声が響く。

 「もう一回やる?」と聞かれて「先生、もう一回やる!」

 今日一番の笑顔が返ってきた。

 「3、2、1、発射!」

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/


シェアする