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2015海老名市政の課題(下)まち開き 人口減備え対応展開

政治行政 神奈川新聞  2015年10月31日 16:15

「ららぽーと海老名」も開業した海老名駅西口地区
「ららぽーと海老名」も開業した海老名駅西口地区

 市民の悲願だった海老名駅西口の土地区画整理事業が完了、10月は「まち開き月間」となった。約14ヘクタールの事業地の形状から「扇町」と命名され、のどかな田園風景は一変、県央エリアの中心拠点に向けて施設建設が本格化している。

 拡幅された駅自由通路から直結する商業施設「ららぽーと海老名」が29日に開業。お祝いムードが漂う中、週末を中心にマイカー利用の来店者による交通渋滞が予想されている。迂回(うかい)車両が生活道路に進入して事故が増えるなど、市民は住環境の悪化を心配する。

 市は事業者、警察など関係機関と設置した協議会で抑止策を検討してきた。しかし、肝心な道路整備が遅れており、臨時駐車場の確保や誘導員の配置などの“対症療法”では限界があると指摘する声も多い。

 試算では同店へ訪れる車両台数は休日で6300台超。約千台の臨時駐車場分を加えても収容能力をオーバーする事態も想定される。

移住・定住に促進つなげる

 西口地区で予定される新規雇用は約4千人、居住人口は約3千人。小田急電鉄が2016年度から着手する隣接の駅間地区(約3・5ヘクタール)では、雇用約1400人、居住約2200人が計画されている。

 市民が30年来要望してきた小田急ロマンスカーが来年3月から同駅に停車、同4月以降、相鉄線海老名駅の改良工事も始まり、交通利便性がさらに向上する。市は街の魅力が高まることで、移住・定住の促進につなげたい考えだ。

 市は「投資(インフラ整備など)をしてその地域から税源を生み出す」との都市政策により、両地区で年間15億円の税収増を見込んでいる。

 ただ、駅間・西口を合わせた地域でこの数年のうちに人口は一気に増加、昼間人口も大幅に増える。新築・増築も含め学校や公共施設など対応しなければいけない部分もあり、それなりの支出もある。

 一方、約12万9800人の市人口は23年の約13万7千人をピークに減少に転ずると推計されており、この点も念頭においての施設整備が求められる。

 全国的に人口減少・超高齢社会に対応できる自治体経営の見直しは待ったなしの状況にある。県内でも比較的財政状況の良い同市であっても、老朽化に伴って維持管理費の負担が増す市有施設の更新は最重要課題になる。

利用実態に見合った再編を

 昨年11月に作成した公共施設白書によれば、今後65年間で既存施設を現状のまま維持した場合の将来費用は、年平均で市民利用施設で約8億円、インフラ施設で約9億円が不足する。

 市は利用実態に見合った余剰・遊休施設の統廃合など具体策の検討に着手、16年度内に再編計画を策定する予定。

 市企画財政課は「市民ニーズが多様化する中、市政運営は大転換期を迎えつつある。地元施設の統廃合を提示すれば、利用者の反発は必至だろう。厳しい状況を住民に説明して理解を得ていかなければならない」と覚悟を決めている。 


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