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低迷脱し反転攻勢、部品各社も 東京モーターショーに積極出展

経済 神奈川新聞  2015年10月30日 03:00

展示スペースを前回より拡大させたサスペンションメーカーのヨロズのブース
展示スペースを前回より拡大させたサスペンションメーカーのヨロズのブース

 2008年以降の景気低迷を脱し、円安もあって堅調に推移している自動車部品各社。県内にも反転攻勢に転じるメーカーが少なくない。今年で44回目の「東京モーターショー」(30日から一般公開)では、8年ぶりにブースを設けたり、展示スペースを拡大したりと積極的な姿勢が目立った。

 「国内最大の自動車の祭典。出すか、出さないかは大きい」。こう話すのは8年ぶりに出展した自動車向けランプメーカー大手「市光工業」(伊勢原市板戸)の金子元一シニアエキスパート。同社は08年のリーマン・ショック後、急激な業況悪化で拠点を再編し、都内の本社も売却。生産工場のある伊勢原へ本社を移転した。不動産や事業の再編を進め今期、来期とも業績が上向く見通しが立ったため出展を決断した。

 展示の主力商品は、ヘッドライトなどに使われるLED(発光ダイオード)。従来は放熱などの性質を勘案して車種別のライトを作る必要があったが、今回、放熱効率を上げ汎用性を持つ製品を開発。多くのメーカー、車種で採用され始めている。「日本企業として『市光』のブランド力を高めたい」と狙いを明かす。

◆攻めの姿勢
 サスペンション大手のヨロズ(横浜市港北区)は展示スペースを前回の1・5倍に拡大、景気が低迷した前々回の実に2倍の広さを確保した。「攻めの姿勢の表れ」と断言するのは平中勉取締役専務執行役員だ。

 「今年3月に、2017年までの中期経営計画を発表した。連結売上高1800億円(2015年3月期比19・4%増)、営業利益率6%を目指す」。社内的な数値目標を公表するのは同社にとって初めてのこと。しかもこれまでは単年度ごとに改定していく経営計画だったが「今後は、景気動向に変動があっても中期経営計画の数字を確実に達成する」(平中執行役員)と意気込む。

 展示スペースの拡大もそうした姿勢を示している。広いスペースで、これまで以上に完成車メーカーに技術をアピールする狙いだ。

◆存在感
 「同業他社はほぼすべて展示を取りやめた。だからこそ存在感を示せる」とは、ばね大手ニッパツ(横浜市金沢区)の広報担当者。リーマン・ショック前は、自動車向けばねメーカー数社が東京モーターショーで肩を並べたが、やがて他社は撤退し、ニッパツだけが出展を続けてきた。

 同社は一昨年に初めてアジア最大級のIT・エレクトロニクス総合展「CEATEC」(シーテック)に出展。当初は6区画だった展示スペースを昨年は9区画に拡大させた。「部品メーカーは直接、顧客と面して反応を感じられる機会が限られている。出展によるPR効果も大きい」(広報担当者)と強調する。

 2年に一度の東京モーターショー。出展数の推移は、05年が239社、07年が241社と高水準で、区画確保が難しいほどだった。だがリーマン・ショック直後の09年には一気に129社に激減。その後180社ほどに盛り返したが、今年は160社で、本格回復には至っていない。


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