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その後のシールズ(2)
時代の正体〈210〉主権者として生きる 

時代の正体 神奈川新聞  2015年10月27日 09:56

「野党は共闘」のコールを受け聴衆に手を振る野党議員 =18日、東京・渋谷
「野党は共闘」のコールを受け聴衆に手を振る野党議員 =18日、東京・渋谷

 それは、この国の政治における新しい光景の一つであるに違いなかった。

 安全保障関連法成立から1カ月がたとうとしていた18日、東京・渋谷でSEALDs(シールズ)が主催した街宣活動。ハチ公前広場にしつらえられた小さなステージの上、民主党の福山哲郎、共産党の小池晃、維新の党の井上二郎、生活の党の玉城デニーの4氏が互いの手を取り、笑顔を振りまいている。

 「野党は共闘!」のコールが起き、マイクを手に小池氏が聴衆を沸かせた。

 「憲法を守らない政権は倒すしかない。それには野党が選挙で協力するしかない。野党の間で政策が違う? 百も二百も承知。共産党が嫌い? そんなことを言っている場合でもない。私だって民主党はそんなにタイプじゃない。でも、憲法を守らない政権なんだ。あれこれの政策の問題じゃないじゃないですか」

 共産党は「戦争法廃止」の一点で国民連合政府をつくろうと野党に提案している。小池氏は続けた。

 「共産党は何で変わったのか。シールズが国会を取り巻き、何万人もが声を上げた。民主主義って何だ、立憲主義って何だという声に答えなければ、政党なんて意味がない。共産党も脱皮した。みなさんのおかげで脱皮させられたんです」

 率直な物言いこそ思惑の裏返しかもしれぬ政治の世界というものが一方である。野党議員が肩を寄せ合う図の画期はだから、その絵づら自体にあるのではない。打算を働かせしめるまで人々の声に耳を傾けさせ、そう仕向けたという点にあった。

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