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ぷかりさん橋、実は船 海の玄関口四半世紀

横浜みなと新聞 神奈川新聞  2016年05月16日 09:00

昨冬初開催された、ぷかりさん橋のイルミネーションイベント
昨冬初開催された、ぷかりさん橋のイルミネーションイベント

2人の“乗組員” 安全第一徹底し にぎわい演出へ
 今年25周年を迎える横浜・みなとみらい21(MM21)地区のシンボル的存在「ぷかりさん橋」。洋館を模し、小さな塔を頂く24メートル四方の浮体構造物は、実は船舶でもある。1級小型船舶操縦免許を持つ2人の“乗組員”もいる。

 MM21地区の海の玄関口だ。計4隻の係留が可能な発着所には2014年度、横浜駅東口、山下公園などを結ぶシーバスや羽田空港を結ぶ定期船など、年間延べ3200隻が利用。乗下船客数は年間28万8千人を超える。花火開催日を除き、一般のプレジャーボートの係留も可能だ。

 オープンは1991年11月。建物を固定した場合、干潮時に蛎殻(かきがら)が視線に入り見栄えが悪いことなどから、浮体構造が採用された。潮の干満に合わせて最大2メートル上下する。当時の日本鋼管鶴見造船所で造られた。

 1階は事務所や待合室、2階は隣接するヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルが経営するレストラン。猪爪(いのづめ)朗(あきら)さん(62)=横浜市鶴見区、大村満さん(60)=同市港北区=が勤務する事務所の壁には、額に入った「船舶検査証書」が掲げられている。

 船舶安全法が定める船種は、山下公園に係留されている氷川丸と同じ「非自航船」、船名(正式名)は「海上旅客ターミナル」。「ぷかりさん橋」は愛称だ。2011年3月の東日本大震災では、近くの臨港パークの岸壁は波を受けて大きな被害が出たが、こちらは無傷。浮体構造が幸いしたとの見方がある。

 勤務6年目の猪爪さんは「毎日、好きな船に乗っているようなもの」と、笑顔を見せる。長年勤めたホテル業を52歳でリタイアした後、「今こそ好きな海へ」と1級小型船舶操縦免許を取得。現在は定期船などの入出港を管理し、離着岸を手伝う。「船が多くなるこれからのシーズン、事故のないように気を使いたい」

 14年10月から“同乗”する大村さんも「安全が一番。海にも空にも通じるものがある」と使命感を口にする。航空会社で地上職を長く務めた。06年に1級船舶免許を取得し、退職後に再び海の世界へ。「資格を生かせる仕事に巡り合えた」

 ぷかりさん橋は、同法施行規則上の用途では「係留船」と見なされ、関東運輸局による5年に1回の定期検査と1年に1回の中間検査が義務付けられている。消火設備や電気ボイラーなどがチェックされる。

 一方で、航行しないため船舶免許取得者の乗船は必要なく、救命ボートも義務付けられていないが、きちんと備え付けている。11年4月から指定管理者のパシフィコ横浜は「安全上のことを配慮し、救命ボートの操作などを含め、海の知識を持った人がいた方がいい」と話す。

 桟橋としての機能にとどまらず、観光客を呼び込む取り組みにも積極的だ。昨冬にはイルミネーションイベントを開催したほか、ナイトクルーズを主催。船上でおすすめのビュースポットを紹介し、夜景の撮影法をアドバイスした。

 パシフィコ横浜の枝秀憲課長代理は「船のイベントの企画やプレジャーボートを誘致してにぎわいを演出し、認知度を高めてきたい」とPRに力を入れる。

 問い合わせは、同事務所電話045(223)2121。


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