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15周年記念企画フォトシティさがみはら
写真語る「負の昭和」 シンポで江成さん訴え

話題 神奈川新聞  2015年10月18日 03:00


フォトシティさがみはら15周年記念シンポジウムで発言する江成さん=杜のホールはしもと
フォトシティさがみはら15周年記念シンポジウムで発言する江成さん=杜のホールはしもと

 写真文化を相模原から国内外に発信する相模原市総合写真祭「フォトシティさがみはら」の15周年記念特別シンポジウムが17日、相模原市緑区の杜(もり)のホールはしもとで開かれた。満州事変から太平洋戦争における「負の昭和」を浮かび上がらせてきた写真家江成常夫さん(79)がパネリストとして参加し「日本は経済優先で現代史を軽くみてきた。歴史を踏まえなければ、本当の平和は得られない」と強調した。

 江成さんは、満州事変から日中戦争、太平洋戦争へと至る十五年戦争の痕跡を歩き、レンズを通した「戦争の昭和」から日本人の精神性を問うてきた。会場には、旧満州国に関連した建物や中国に残された日本人孤児、南洋諸島の戦跡など作品が次々とスライドで映し出された。

 江成さんは「私を含め、日本人は未来に向けて教訓としなければならないキーワードを忘れ、経済に走ってきた」と指摘。安全保障関連法が成立したことを念頭に「敗戦から70年が過ぎた現在、戦争の実相が伝わらないまま現在に至っている。戦争で国民が強いられた犠牲を忘れてはならない」と指摘した。

 シンポジウムは、美術史家の伊藤俊治・東京芸大教授がコーディネーターを務め、パネリストには江成さんのほか、2015年さがみはら写真アジア賞を受賞した張照堂さんら日本と台湾の写真家3人が参加した。


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