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葛藤の果て 原点回帰
がん最前線 若きエースの挑戦(下)

社会 神奈川新聞  2015年10月12日 10:00

患者らの質問に答える公開セカンドオピニオンが行われたがん撲滅サミット =6月9日
患者らの質問に答える公開セカンドオピニオンが行われたがん撲滅サミット =6月9日

 パシフィコ横浜・会議センターのメーンホールは800人を超える来場者でごった返していた。6月に横浜市内で開かれた「がん撲滅サミット」。患者とその家族たちの切実なまなざしが壇上に向けられていた。

 標準治療では回復が見込めず、それ以外の有効な治療も紹介されずにいる「がん難民」の解消を掲げ、医師らが立ち上げたNPO法人「がん撲滅サミット事務局」の活動第1弾。メーンイベントの公開セカンドオピニオンが始まろうとしていた。

 登壇した医師は6人。会場から質問が次々と寄せられた。

 苦痛を伴う抗がん剤治療はどこまで続けるべきか。良い医師を選ぶ判断基準は。部位ごとの効果的な治療法とは-。

 日本赤十字社医療センター脳神経外科専門医、野村竜太郎さん(39)の異能とその姿勢が際だったのは、予防について問われた時だった。

 ほかの医師が喫煙や節酒を挙げる中、野村さんは早期発見の重要性を説き、転移性脳腫瘍の患者を治療している立場から肺がん、乳がん、大腸がんが脳に転移するケースが多いことを説明した上で、こうアドバイスした。

 「それらのがんにかかったら脳の検査をした方がいい。脳を専門としていない先生は、症状が出ていないうちは脳の検査を積極的に行わないのも事実です。患者から検査をしてほしいと言うべきです」

 医療現場の課題を明らかにした上で、患者の側に立って発言していた。

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