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「対話型鑑賞」導入へ/平塚市美術館
児童で作品語ろう

話題 神奈川新聞  2015年10月11日 03:00

新収蔵品展の会場で催された対話型鑑賞の体験会 =2日、平塚市美術館
新収蔵品展の会場で催された対話型鑑賞の体験会 =2日、平塚市美術館

 平塚市美術館(平塚市西八幡)は来年2月、小学生が美術作品について語り合う「対話型鑑賞」の取り組みをスタートさせる。学芸員の解説を聴くだけでなく、作品に対する自分の考えを伝え、他人の意見も聞いて思考力や対話能力を育むのが狙い。現在は鑑賞時の“案内役”となるボランティアを募集しており、4カ月後の初回実施に向けて準備を進めている。

 「絵の見方は一つじゃないんだな、と分かりました」「美術館で普通の大きさの声で感想が言えるのが楽しい」

 今月2日、同美術館で開かれた対話型鑑賞の体験会。鑑賞を終えた参加者から、こんな感想が相次いだ。体験会は9月25日に続く2回目で、2日間で市内外の計約25人が参加した。

 鑑賞したのは、同美術館で開催している「新収蔵品展」の展示作品。遊園地の遊具の飛行機といった「物」と合体した“自画像”などを通じ、現代社会に生きる人たちの不安感や孤独感を描いたことで知られる画家・石田徹也の作品だ。

 ミシンとうつろな目をした人たちが並んだアクリル画「無題」について、参加者からは「工場のイメージ、子どもたちがつくられている」などの感想が寄せられた。片腕がミシンになっているとの指摘に、別の参加者から「そうか」と共感の声が漏れる場面もあった。

 同美術館が取り組みを進めている対話型鑑賞は、グループで対話しながら美術作品への理解を深める鑑賞方法。市内の小学生を対象に、観察力や想像力、コミュニケーション力を高め、考える力を育もうと、導入を決めた。作品を見た児童たちは友人の前で考えや感想を自由に話し、意見を聞いた児童は新しいイメージを膨らませられるという。

 同美術館は、館内や小学校で対話型鑑賞の取り組みを担うボランティアを募集している。定員は25人で、申し込みは8日まで。書類選考などを経て、来月から月2回程度の研修を重ねる。問い合わせは、同美術館電話0463(35)2111。


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