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戦争遺品が語る「思い」 横浜、10日にトークイベントも

社会 神奈川新聞  2015年10月09日 03:00

父が残した絵はがきを見る宮崎さん=スペースナナ
父が残した絵はがきを見る宮崎さん=スペースナナ

 戦後70年の節目に、遺品から戦争を知る企画展「〈戦争が奪ったもの〉をたどる」が18日まで、横浜市青葉区あざみ野のスペースナナで開かれている。戦地から届いた絵手紙などを展示し、10日には学徒出陣を前に自死した男性の弟によるトークイベントも開かれる。

 展示されているのは、戦時中に若くして命を落とした2人の遺品だ。

 矢野金治さん=享年(35)=は1942年に出征した満州から、妻の光子さんと当時1歳だった一人娘の宮崎黎子さん(73)=東京都足立区=に絵入りのはがきを送り続けた。

 展示された12枚には、成長した娘の姿を想像して描いた絵が多く添えられている。「黎子の事を夢に見たり、思い出したりする」と書かれたはがきには、空に娘の顔を思い浮かべる軍服姿の自画像も添えられていた。

 矢野さんはその後フィリピンで戦死したとされていたが、後に当時の上司から、戦後に収容所から移送される途中に軍用トラックから転落死したことが明かされた。宮崎さんは「幼かった私に父の記憶はないが、はがきからは、戦地から寄せてくれた家族への思いがよく分かりました」と話す。

 10日午後2時からは、学徒出陣を前に20歳で自死した寺尾薫治(のぶじ)さんについて、弟で元家裁調査官の絢彦さん(76)=戸塚区=が語るトークイベントも開く。会場には薫治さんが残した徴兵検査通達書や体力手帳も展示されている。

 トークイベントは参加費千円、先着20人。月・火曜休廊。問い合わせはスペースナナ電話045(482)6717。


出征前の父・金治さんに抱かれた宮崎さん(下)
出征前の父・金治さんに抱かれた宮崎さん(下)

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