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地元横浜竿の実力 繊細なアタリ 的確に拾う
トホホ釣り日誌【7】和竿で釣るカワハギ

カルチャー 神奈川新聞  2015年10月07日 19:29

逸品ぞろいの和竿を手にした釣り人たち。記念撮影後は難敵、カワハギに挑む
逸品ぞろいの和竿を手にした釣り人たち。記念撮影後は難敵、カワハギに挑む

 「餌とり名人」と呼ばれるカワハギを、工芸品に例えられる和竿(わざお)で狙う「第7回和竿でカワハギを釣る会」(小網代漁港・丸十丸、小菅裕二船長)が9月23日、開かれた。初めての和竿の繊細なアタリを楽しみながら、難敵カワハギに挑んできた。

普及をはかる

 この会は小菅船長が、数よりもカワハギとのやりとりを楽しみ、和竿の普及を目的に、7年前に始めた。「神奈川には和竿の一つ、横浜竿があり、今年横浜マイスターに選定された汐よしさんら竿師が手作りしている。地元の和竿の良さを実感してもらいたい」と話す。

 会は年々盛んになり、今年は腕自慢が逸品の和竿を携えて110人が集まった。記者は汐よしさんを取材した縁で、愛用の竿を貸してもらった。

 船は1船当たり22人前後で、AからEの5船。3匹の重量で順位を競った。記者は小菅船長がかじを握るD船に割り当てられた。出船後、約10分で三浦の小網代沖の釣り場に着いた。

弟子入りして自作

 FMヨコハマで「ザ・バーン」(土曜日、午前5~7時55分)のパーソナリティーを務める井手大介さんは、汐よしさんに弟子入りし、自作の竿を手に乗船。船内で一番最初にカワハギを釣り上げた。また、リスナー代表として同伴した阿部修さんはカワハギ釣りも和竿も初体験。周囲のベテランからのアドバイスもあり、待望の1匹を釣り上げた。阿部さんは、「カワハギ釣りって面白い。和竿がほしくなりました」と満足げ。


阿部修さんは待望のカワハギを釣り上げ、満面の笑みだ
阿部修さんは待望のカワハギを釣り上げ、満面の笑みだ

餌は小さくまとめ


 そんな阿部さんを横目に見ていた記者。カワハギ名人としても知られる船長の長女・小菅綾香さんが同乗していたのでアドバイスを求めた。

 カワハギは岩礁帯と砂地が混ざったような海底近くに生息している。上下、前後に泳ぎ、おちょぼ口のような小さい口で、餌をついばんで食べるのでアタリが分かりにくい、とのこと。

 餌はカワハギの好物アサリ。餌付けの手順だが、水を出し入れする水管から針を刺し通し、ベロと呼ばれる部分にも針を通す。最後はぷっくりと膨れ、暗緑色のわたに針先を忍ばせ、全体が小さくまとめるようにするのがコツ(イラスト、動画)。


カワハギ餌付け
カワハギ餌付け


 代表的な釣り方は二つ。一つはたたき釣り。好奇心が強いカワハギにアピールするため、重りを海底に付けたまま、海中で餌を激しく揺らし、一瞬止めて、食いを誘う方法。感度のいい和竿でもアタリが分からないことも多い。スーッと竿を上げて空合わせ。手応えがあったら、素早く手首を返して合わせを入れ、針掛かりさせる。

 もう一つは、たるませ釣り。軽く投げて重りが海底に着いたら、糸をたるませたり、張ったりしてアタリを待つ。勘所は海底の重りを動かさない点。この動作中に微妙に重さが変わったら、スッと合わせて、針掛かりさせる。

 釣り方は魚の活性を観察しながら釣るといい、とのことだった。

手本は釣れている人

 竿先を上下させ、カワハギに猛アピール。初めての和竿の釣りで伝わる「ゴゴン」という手応え。「おおっ。これが和竿を感触か。いいね」とリールを巻いていると、上がってきたのは、ヘビのような顔をしたエソ。ただし、外道とはいえ、アタリは的確に拾い、驚きを隠せなかった。

 横浜皮はぎ釣り研究会の相談役、長谷川勝一さんに勘所を聞いた。「今日はカワハギの活性が低いから、たるませ釣りがいいよ。釣れている人の話に耳を傾けて」と、記者と話している間にも3匹を釣り上げた。長谷川さんは23匹で参加者110人中トップだった。橋本悟さんは長谷川さんの助言通り釣ったところ、入賞を果たした。「素直な気持ちで釣ったのがよかった」と笑みがこぼれた。


長谷川勝一さんは愛用の和竿と「たるませ釣り」で良型を連発した
長谷川勝一さんは愛用の和竿と「たるませ釣り」で良型を連発した

 記者は「自分はたたき釣りでやる」という思いに凝り固まってしまい、釣果なしというトホホな結果になってしまった。

 この日の釣果は15~27センチが多く、参加者110人それぞれの釣果は0~23匹だった。ちなみにD船からは2位に渡辺憲さん、6位に長谷川さん、11位に橋本さんが入賞した。


渡辺憲さんは大型3匹をそろえ、2位入賞に輝いた
渡辺憲さんは大型3匹をそろえ、2位入賞に輝いた

 今後のカワハギ釣りについて小菅船長に聞くと、「魚自体はいるので、水温が下がれば、群れが固まり釣りやすくなります」と話している。

 1~4位まで和竿が贈られた。会の結果は以下の通り
 (1)本郷好邦
 (2)渡辺憲
 (3)斉藤兼美
 (4)野口美和
 (5)谷口拓一
 ▽大物賞 坂上仲広
 ▽レディース賞 野口美和
(敬称略)

 道具はカワハギ専用竿。胴突き仕掛け。ハリス2号を7センチ。丸セイゴ9号かハゲ針5号を2~3本。餌はアサリのむき身。小型両軸リール。

メモ
 ▽出船 午前8時
 ▽乗船料 8,000円。アサリのむき身1,600円。
 ▽お問い合わせ 丸十丸046(882)0100


井手大介さんは船中で一番最初にカワハギを釣り上げた
井手大介さんは船中で一番最初にカワハギを釣り上げた

カワハギ名人としても知られる船長の長女、小菅綾香さん
カワハギ名人としても知られる船長の長女、小菅綾香さん

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