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新空母入港:市民に不安と期待交錯

社会 神奈川新聞  2015年10月02日 03:00

原子力空母ロナルド・レーガンを背に会見するクリス・ボルト艦長=1日午前10時半ごろ、米海軍横須賀基地
原子力空母ロナルド・レーガンを背に会見するクリス・ボルト艦長=1日午前10時半ごろ、米海軍横須賀基地

 市民の間には空母配備への不安と期待が交錯した。母港化継続に反対する市民団体は、原発に比べて原子力艦の防災基準が緩い現状での受け入れに危機感を強める。お膝元の商店主らは7年ぶりの主力艦交代を地域経済活性化の好機と捉える。

 「レーガンの横須賀配備を許さないぞ」-。1日午前7時すぎ、横須賀市平成町のうみかぜ公園に市民ら約150人が集合。浦賀水道を北上する空母に、岸壁から抗議の声を上げた。

 入港後は基地の正面ゲート前に立ち、街へ繰り出す乗組員らに抗議のビラ約500枚を手渡した。

 「原発再稼働に匹敵する首都圏の大きな問題。市民の意思を無視している」と話すのは、「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」の呉東正彦弁護士。ビラを受け取った米国籍の女性(66)は「安全保障関連法が成立し、日米同盟が強化されつつある今、基地の存在をあらためて考えるべき」と話した。

 子育て中の女性(34)は、生後6カ月の次男を抱えながら京急線横須賀中央駅前に立った。「空母が実際にどんなものかを知らない人が多い。市民に現状を伝え、一緒に考える人を増やしたい」と、活動の広がりを目指す。

 一方、地元商店主や周辺住民の間には好意的な声も少なくない。

 「盛り上がってほしい。最初から(米軍関連の経済は)柱の一つ。新しい船が来ることで、人の流れも増えてほしい」。ドブ板通り商店街振興組合の越川昌光理事長は、低迷する飲食業などのてこ入れに期待する。近くの町内会関係者も「米軍基地はほかの街にない大きな要素。生かさない手はない。いい意味でお金を落としてもらえるように地域が努力していかなければならない」と話した。


原子力空母ロナルド・レーガンの事実上母港化に反対する子育てママら=1日午前10時35分ごろ、京急線横須賀中央駅前
原子力空母ロナルド・レーガンの事実上母港化に反対する子育てママら=1日午前10時35分ごろ、京急線横須賀中央駅前

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