1. ホーム
  2. 社会
  3. 県立高20~30校削減へ 県教委が改革素案
公立中学校卒業者数の推移
公立中学校卒業者数の推移

 県教育委員会は30日、2016年度から12年間で取り組む県立高校改革の全体像を示した実施計画素案を明らかにした。少子化による生徒減少に対応し、現在の142校(他、分校1校)を再編・統合して20~30校削減する一方、教育の質向上を目指し、中長期を展望した教育内容や学校経営の改革を盛り込んだ。県民の意見募集を経て、来年1月の教育委員会で付議、決定する予定。素案は県議会文教常任委員会に報告した。

 大規模な再編・統合は2000~09年度の県立高校改革推進計画以来。県立高校は生徒急増期の百校新設計画(1973~87年度)に基づき増設したが、公立中学校卒業者は88年3月の約12万2千人をピークに減少に転じており、最多で166校あった高校数は前回改革を経て142校に減っている。

 県教委は今後も生徒の減少を見込み、学校規模の適正化とさらなる再編・統合が必要と判断した。学校規模が縮小すると部活動など教育活動の活気が損なわれ、教員減で業務負担も増すことから、再編統合を通じて良好な教育環境と学校の活力向上を目指す。

 今回の再編・統合は、全日制進学率の向上を図るために必要な定員数の確保を基本に、県内を5地域に分けて検討する。各地域の中学生の進路希望に応じられるよう、高校タイプの地域バランスや生徒数の動向、通学利便性などに配慮し、統合対象校を絞り込む。撤廃した学区は復活しない。

 全体の削減数は、現行の標準規模(1学年6~8学級)を「8~10学級」に引き上げて20~30校と算出。ただし、学び直しを支えるクリエイティブスクールなどは少人数指導が可能な規模とし、人口減対策や地方創生に向けて県立高が地域づくりで果たす役割も重視する。

 原則として2校を1校に統合。対象校の発表・募集停止後に在校生が順次卒業し、最短で3年後に完了する。統合前に学校行事や部活動で生徒間交流の機会を増やすなど配慮する。

 実施計画には、リーダーとして活躍できる人材育成を目指す学力向上進学重点校の指定(10校程度)▼国際的な大学入学資格を取得できる国際バカロレア認定推進校の指定(1校)▼生徒が障害の有無にかかわらず共に学ぶインクルーシブ教育実践推進校の指定(20校程度)▼クリエイティブスクールの2校増設-も盛り込んだ。

 実施計画は12年間の全体計画と、4年ごとに分けた三つの期別計画で構成。再編・統合の対象や改革実施校などの学校名は期別計画で順次公表していく。最初の4年間で再編・統合する学校名は12月の県議会で報告する第1期実施計画案で示される予定。


再編検討の基本となる5地域
再編検討の基本となる5地域

シェアする