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変革期に直面 仕事始めで県内企業・経済団体トップがあいさつ

経済 神奈川新聞  2017年01月05日 02:00

今年12月に創業100周年を迎える相鉄グループの賀詞交換会=横浜市西区
今年12月に創業100周年を迎える相鉄グループの賀詞交換会=横浜市西区

 県内の企業や経済団体は4日、多くが仕事始めを迎えた。少子高齢化や消費低迷、保護主義的な主張が目立つトランプ次期米政権の発足を間近に控えるなど、経済情勢は国内外とも不透明感が増している。それぞれトップは変革期に直面しているとの認識を示し、時代に取り残されない経営戦略の重要性を説いた。

 今年12月に創業100周年を迎える相鉄グループ。相鉄ホールディングスの鳥居眞会長は「大きな節目を迎えるのは何よりの喜び」とする一方、少子高齢化による沿線人口の減少や、注力するホテル業の競合激化などを挙げ、「今までと同じことをしただけでは生き残れない。変革期に直面していると認識し、先を見据えた事業経営を」と訴えた。

 同社の林英一社長も「沿線のみに固執していては限界がある。海外での展開を含め、事業領域の拡大にチャレンジしよう」と社員を鼓舞した。

 日銀のマイナス金利政策で厳しい事業環境を強いられる金融機関。横浜銀行の川村健一頭取は行員向けのビデオメッセージで「付加価値の高い新たなビジネスを生み出すチャレンジの年にしたい」と語り、「業務改善や働き方改革で生まれた時間を顧客との接点強化などに充て、サービスと生産性を向上させる好循環をつくろう」と呼び掛けた。

 昨年あった英国の欧州連合(EU)離脱決定やトランプ氏の米大統領選勝利など、国際情勢の不透明性に言及したのは富士通ゼネラルの斎藤悦郎社長。保護主義的言動の台頭を憂慮し、「すでに世界は(経済的に)つながっており、この流れは変わらない。国境や人種の違いを超え、ともにイノベーションを創り上げることを目指したい」と訴えた。温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」の発効を踏まえ「世界的な省エネ規制が技術革新を促し、ビジネスチャンスが生まれる。今まで以上に淘(とう)汰(た)の激しい時代になる」とも展望した。

 今年を「勝負の年」と位置付けたのはファンケルの池森賢二会長。事業拡大に向け「厳しい1年になることを自覚し、毎日の仕事に取り組んでほしい」と激励した。農協改革や環太平洋連携協定(TPP)の行方など、懸案事項の多い県農業協同組合中央会・連合会の高桑光雄会長は「今こそ一丸となって自己改革に取り組み、農業所得を増やし、農家のためになる施策を展開する必要がある」と呼び掛けた。

 横浜経済界からは、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜誘致へ向けた決意も聞かれた。IR問題を担当する横浜商工会議所の川本守彦副会頭は「(今後、政府が国会に提出する)実施法案の動向や行政の動きを的確に判断しながら、なるべく早い時期に(経済団体などで構成する誘致のための)推進協議会のような組織を立ち上げたい」と改めて表明。横浜港運協会の藤木幸夫会長は「IR誘致は進めていく」とする一方、「カジノは要らない。IRはカジノが中心ではない」とも言及。カジノの必要性は「IRに経済的な目算が立つかどうかの中で考える」とした。

 また、藤木会長はIR誘致とコンテナ船の大型化が進む現状を「第二の黒船」の到来と表現。横浜港と川崎港のコンテナターミナルを一体的に運営する新会社が発足し、物流機能を強化する動きが本格化したことを踏まえ「日本で大きな船が入れるのは横浜だけ。横浜に出番がある」と強調した。横浜商工会議所の上野孝会頭は「会員増強に引き続き努め、好循環を生み出したい」と訴えた。


新春賀詞交換会であいさつする横浜港運協会の藤木幸夫会長=横浜市中区のロイヤルホールヨコハマ
新春賀詞交換会であいさつする横浜港運協会の藤木幸夫会長=横浜市中区のロイヤルホールヨコハマ

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