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少年院退院者
更正支援の現場から(上)「頼れる人」いてこそ

社会 神奈川新聞  2015年09月27日 11:22

建材が並ぶ工事現場で、作業に取り組むサトル=千葉県
建材が並ぶ工事現場で、作業に取り組むサトル=千葉県

 「社長も先輩もいろいろ期待してくれているので応えたい。がむしゃらに頑張っている状況です」。2月から横須賀市の建設会社「セリエコーポレーション」で鳶(とび)として働くサトル(21)=仮名=が明るい口調で話した。

 8月に半年間の試用期間を終えたばかりだ。「社長がいなかったら今の自分はいない。今は怒られながら頑張る時期。独立を目指したい」と前を向く。

 サトルが少年院に入ったのは19歳の時。保護観察処分中、仕事をせず書店で盗んだ本を古書店に売り、生活費に充てた犯行が発覚した。「今振り返れば見えっ張りで虚勢だらけ。孤独だった」と漏らす。

 母子家庭で育ち、小学5年生の時に母親を交通事故で亡くした。その後、6歳離れた姉と父親の元で暮らした。些細(ささい)な理由で父親に殴られ、蹴られた。高校1年まで父親との生活は続いたが、途中で姉は何も言わず家を出た。自身も暴力に耐え切れず逃れた。母方の祖父母との生活が始まったが、家出を繰り返した。窃盗事件を起こした時には、頼れる人がいなかった。

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