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特別支援学校高等部3年 平岡みのりさん 
生きる証し、笑顔のストーリー(2)一人でもっと遠くへ 

社会 神奈川新聞  2017年01月04日 10:27

4月からの新生活に夢を膨らませる平岡みのりさん(左)と父親の祐二さん
4月からの新生活に夢を膨らませる平岡みのりさん(左)と父親の祐二さん

 「学校のみんなと離れるのがさみしい。残りの一日一日を大切にしたい」

 写真や布、絵の具を使い、3年間の思い出を一つずつ形にしていく。3月に卒業を控える県立三ツ境養護学校高等部3年の平岡みのりさん(18)=大和市=が夢中になっているのは、一人一人が制作する卒業アルバム。表紙には鮮やかな虹をあしらうつもりだ。

 わずか1200グラムほどの未熟児だった。知的障害があり、言葉や文字でコミュニケーションは取れるものの、時計の針を読むのが苦手。自力で歩くことが困難で、ベビーカーやバギーを経て市立文ケ岡小学校入学前に手動の車いすに乗り始めた。

 片道約15分の登下校で、車いすを押してくれたボランティアは6年間で10人以上。手配できない日もあったが、父親の祐二さん(56)は極力、自身は付き添わずにいた。

 「親がいないところで嫌な思いをするかもしれないけど、それが普通。子どもだけの世界を奪ってはいけない」

 中学校は、電車でひと駅の市立光丘中学校に進学。2年からは電動車いすに乗り換えた。操作に支障はないものの、初めは一人で道路を横断できなかった。それまでは、介助者が左右を見るなどして安全を判断してくれていたから。父と一緒に段差や坂の少ないルートを確認し、安心できる通学路を見つけていった。

 「パトカーや救急車のサイレンが聞こえないかと、気が気でなかった」。

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